「浪曲定席木馬亭 令和5年4月番組」浅草 木馬亭

「浅草 木馬亭」で「浪曲定席木馬亭 令和5年4月番組」を拝見しました。

「亀甲縞の由来」玉川奈みほ/曲師:沢村豊子
大阪に初上りの二代目団十郎の人気と人情味を感じるお話。豪気です。

「三日の娑婆」東家三可子/曲師:伊丹秀敏
とても端正なお顔の浪曲師。伝馬町で囚われの身となっている新吉が明暦の大火(振袖火事)のため、3日間だけ釈放。妻のおみつに会いに行くものの、既に政三と再婚しており。「泣かぬ蛍が身を焦がす」「泣くに泣かれぬホトトギス」などグッとくる詞章が多数。最後に端から政三が新吉に声をかける場面にグッときました。

「大石東下り」真山隼人/曲師:沢村さくら
初めて拝見しましたが、上方で人気の浪曲師なのか。三重県鈴鹿市出身、とろサーモンの久保田さん?ドランクドラゴンの塚地さん?っぽい風貌、この雰囲気で20代後半とは驚き、令和4年度花形演芸大賞で銀賞受賞している有望株。そして声でかっ!仇討ちのための東下りの際に大石が名乗る偽名を「立花左近」と名乗ったために揉める話。ちなみに他の流派では「垣見五郎兵衛」とのこと。間のくすぐりも楽しく、凄い迫力でした。

「稲川次郎吉 出世相撲」鳳舞衣子/曲師:伊丹秀敏
前回拝見した時よりはずっと良い。けっこう舞台上で動くスタイルもあるのか。

「女医吉岡彌生先生伝 さくらさくら」澤雪絵/曲師:佐藤貴美江
存じ上げませんでしたが、東京女医学校、東京女子医学専門学校、東京女子医科大学の創立者吉岡彌生の若い時代の話。難産の場面がメインなのですが、赤子が死んでしまうという重たい内容が辛い。短髪のキリリとした美しい浪曲師。

講談「岡村七五郎 少年時代の話」田辺南北/曲師:
最初に散髪に行ったら角刈りにされたマクラでしたが、そのお髭で髪型気にするのね。頑張って聞いていたのですが、あまり頭に入ってこず。。。

「大正ロマン 夢二の女」澤順子/曲師:佐藤貴美江
竹久夢二と恋人彦乃の悲しいお話。切ない。

「赤城山最後の夜 円蔵恋慕の唄」東家三楽/曲師:伊丹秀敏
国定忠治の右腕、日光円蔵の話。大天狗の百太郎として暗躍していた若い時代、潜伏していた宿屋辰巳屋の娘お蝶と恋仲に。しかし捕手が踏み込んで来た時に円蔵は逃され、数年後に戻ってみると主人は死に、お蝶は鳥追い女として円蔵を探す旅に出たと聞く。そして最後を迎えようとしている国定忠治一家、赤城山の麓にはお蝶の姿が。というところで終幕。

切ない話が多く、やや体力消耗しましたが、初めて聞く演目が沢山で勉強になります。また時間を見つけてお伺いしたい木馬亭です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました