『世阿弥最後の花』藤沢周著 河出書房新社

ラジオ「オードリーのオールナイトニッポン」で若林さんが話されていて知った本、『ブエノスアイレス午前零時』で第119回芥川賞を受賞した藤沢周さんの本は初めて読みましたが、よくもお能、しかも72歳で佐渡に流刑になった後の世阿弥というマニアックな...

『レイラの最後の10分38秒』エリフ・シャファク著 早川書房

日経新聞の書評覧に掲載されており、題名に惹かれて即購入した作品『レイラの最後の10分38秒(原題:10 minutes 38 seconds in This Strange World)』でしたが、直感に違わず素晴らしい作品!今年拝読した小...
歌舞伎

『江戸の夢びらき』松井今朝子著 文藝春秋

歌舞伎の公演がお休みなので、読書で歌舞伎を楽しみます。2020年4月発売の新刊で、初代市川團十郎の物語です。5月から始まる予定だった「十三代目市川團十郎白猿襲名披露」に当て込んでのタイミングということも想像されます。 物語は團十郎の妻「恵以...

『人外(にんがい)』松浦寿輝著 講談社

第72回野間文芸賞受賞作。小説説明の「神か、けだものか。」という一文とタイトルに惹かれて購入。 アラカシの巨木の大枝が幹と分かれる枝のあたりで生まれたわたしたち。第1章の「発端」がとても良い。言葉の発生、わたしたちのなかにいる沢山のわたした...

『掃除婦のための手引き書 ルシア・ベルリン作品集』講談社

TOKYO FMの「パナソニック・メロディアス・ライブラリー」で紹介されており気になり購入。2004年に亡くなっているアメリカ人の女性作家。表紙に写真が掲載されているのですが、女優かと思うほどムードのある美人です。ルシア・ベルリンが描く小説...

『江戸の思想史 人物・方法・連環 』田尻祐一郎著 中公新書

荻生徂徠のことを知りたくて購入。キンドルだと荻生徂徠のみに絞った本などありませんので、こちらを購入。 まずは「イエ(家)」について、日本独自の考え方として「本質的には一つの経営体であって、経営体としてのイエの維持と発展とが自己目的となってい...

『神を見た犬』ディーノ・ブッツァーティ著 光文社古典新訳文庫

表題に惹かれて購入した短編集。訳も容易で読みやすく仕上がっています。始めて知ったディーノ・ブッツァーティ(1906-1972)はイタリア人作家。全体的にダークで風刺の効いたストーリーが多いですが、後から考えてみると実は人間愛に溢れた本だと感...

『カモメに飛ぶことを教えた猫』ルイス・セプルベダ著 白水Uブックス

TOKYO FM日曜10時から放送の「パナソニック メロディアス ライブラリー」で紹介されており、 即購入。作家の小川洋子さんが解説を務める大好きな番組。紹介されている本はなるべく購入したいのですが、キンドルで販売されてないものも多いのが残...

『陸軍特別攻撃隊1, 2, 3』高木俊朗著 文春文庫

日経新聞の日曜朝刊「NIKKEI The STYLE-名作コンシェルジュ」で知ってすぐにキンドルで購入させていただいたノンフィクション小説。全3巻、約1500ページの大著ですが、約一ヶ月かけて読了。著者の高木俊朗さん(1908-1998)は...

『朱子学と陽明学』小島毅著 ちくま学芸文庫

『物語 中国の歴史 文明史的序説』 (寺田隆信著 中公新書)からの流れで拝読。『朱子学と陽明学』、どちらも名前ぐらいは知っていますが、その内容は未知の世界。『論語』や『老子』はずいぶん前に読んでいますが、基本的に下地がないため難解な本でした...