鈴本演芸場で「鈴本演芸場 余一会 昼の部 春風亭一之輔独演会」を拝見しました。
「転失気」春風亭いっ世
最近前座になった一之輔師匠のお弟子さん。初々しい。
「呑める」春風亭一之輔
一之輔さんの同期で2022年に亡くなった上方の落語家、林家市楼さんのマクラから。前半のやり取りは端折っているのは流石、設定にリアルさを追求しているのが面白い。
「ちりとてちん」春風亭一之輔
数年前にホール落語で拝聴しましたが、この距離感のが、ずっと面白い。皮肉屋の六さんが美味しいと認めたくないものを食べたり飲んだりする時の微妙な表情が最高。
「火事場盗人」桂佐ん吉
一之輔さんに離婚を暴露され焦る様子も楽しい。桂枝雀さんの落語でもお馴染みの小佐田定雄氏作の新作落語。泥棒ですが人の良い善六が、泥棒に入った家で火事に遭遇、そのてんやわんやの中、小間物屋の主人から、奉公人と間違えられ、赤ちゃんが入ったつづらを預けられてしまう。十八年後に堅気になった善六と主人が誓願寺の迷子みちしるべの前で再会、主人の思いやりに心が揺れて、お雛(お花)の優しさで締め付けられる。とても素敵な落語でした。
「万両婿(小間物屋政談)」春風亭一之輔
初めて拝聴、続いても小間物屋が主役の人情噺と思いきや、下げが不思議な落語。上方へ珍しい簪を仕入れ位にいった相生屋小四郎が、小田原で病死した若狭屋仁兵衛と、色々な偶然から間違えられる不幸。検死すら適当な大家が面白い。最終的には大岡政談に。「全部お前(大家)のせいだ!」という大岡越前の叫びに同意。妻は別の男の元へ行ってしまいましたが、ハッピーエンドのような。同じことを繰り返して世界一の小間物屋になるという向上心の無いこ小間物オタクの優しいわらしべ長者のような落語でした。

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