
新国立劇場オペラパレスで『街の灯』を拝見しました。
振付:アラスター・マリオット、指揮:ティモシー・ブロック
放浪者(リトル・トランプ):奥村康祐
盲目の花売り娘:米沢唯
大富豪:中家正博
ムービースター:井澤駿、根岸祐衣
執事:宇賀大将
メイド:直塚美穂
花売り娘の祖母:楠元郁子
ボクサー:渡邊拓朗
レフェリー:小柴富久修
個人的に人生ベスト5に入るチャップリンの映画『街の灯』に忠実な内容と音楽、ムービースターの2人、メイドと執事は男女2人で踊る構成が多いバレエのためのアレンジなのでしょうか。無声映画で音楽に合わせて行動する原作、歌舞伎や文楽と違い、バレエは近過ぎて逆に表現が難しいのではと思いましたが、全くの杞憂。最初の皮肉が効きまくっている除幕式の偉そうな人の挨拶もオーケストラで表現、最初の2人の出会いの場面で、既に泣きそうになる。舞台上を走るクラシックカーが可愛く、大富豪との川岸での場面も、川に落ちて飛沫が散る表現が面白い。メイドの方のはっちゃけた雰囲気に好感。督促状も舞台上に表示されたり、映画を見ていない人にも優しい作り。一番の爆笑場面のボクシングシーンもかなり忠実で、ちゃんと面白くてびっくり、終盤は映画とオーバーラップして涙が止まらないが、映画の後も少し表現されており、悲しい終わり方に。きっと2人は最終的に結ばれると思いたい。数年ぶりにバレエを拝見しましたが、奥村さんのリアル・トランプの再現度、米沢さんの華麗さや盲目の表現、ダンサー全ての方の身体表現の美しさは他の舞台芸術より凄まじく、能楽や狂言と通ずるものを感じる。カーテンコールは長過ぎると思ったものの、また古典の作品を見に行きたい。

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