超歌舞伎2022 リミテッドバージョン『永遠花誉功』新橋演舞場

超歌舞伎2022 リミテッドバージョン『永遠花誉功』新橋演舞場
新橋演舞場で初めての超歌舞伎『永遠花誉功 (とわのはなほまれのいさおし)』を拝見しました。単なる短縮バージョンと思っていたら、配役が違うのをチケットを取ってから知りましたが、かえってよかったかも。まずは中村獅童さんの長めの口上から、客いじり(ペンライトのレクチャー)や感極まる場面もあり、既に盛り沢山。

配役
金輪五郎今国:澤村國矢(紀伊国屋)
太宰少弐息女苧環姫:初音ミク(初音屋)
蘇我入鹿:中村獅一(萬屋)
太宰少弐後室定高:中村蝶紫(萬屋)
宮越玄蕃:市川升三郎(成田屋)
荒巻弥藤次:尾上菊伸(音羽屋)
白狐の眷属:市川右左次(高嶋屋)
中納言安倍行主:中村吉二郎(播磨屋)
口上:中村獅童(萬屋)

内容はもの凄く単純で、深みはないのですが、そこはあまり関係なさそう。帝位を狙う蘇我入鹿の謀反を、実は藤原鎌足の家臣金輪五郎が苧環姫と力を合わせて阻止する話。初音ミクを初めて見たのですが、ホログラムみたいな3Dで投影されるのかと思っていたら、映像なのね。喋り方はかなり舌ったらず。獅一さん演じる蘇我入鹿は流石に狂気が足りないか。初日で気合い十分な澤村國矢さんの金輪五郎が良い、成田屋っぽい著名な荒事を詰め込んだ感じですが、嫌味が無い。入鹿との相撲にようる決闘の場面では、土俵の映像と組み合わせて極アニメ的に。立ち回りも歌舞伎役者でなくアクションのプロを配し、近くで見ると迫力満点、内木克洋と右左次さんが演じた狐も格好良い。入鹿の家臣でお笑い担当の菊伸さん、升三郎さんコンビも楽しい。國矢さんの物真似、最高。最後の國矢さんの、間をたっぷりと取った六法での引っ込みは感極まった様子。演技などとは別次元の感動がありました。

ペンライトは購入しなかったのですが、操作が複雑そうで、慣れていないと舞台に集中できないことは間違いく、買わなくて良かった。アニメは大好きなので、映像による処理は全く気にならなず、オープニングとエンディングは格好良かったのですが、その後のカーテンコールがとても長くて、撮影も自由、ほぼ総立ち、滅茶苦茶盛り上がっているようでしたが、個人的には一気に冷めたか。また機会があれば見に行きたい超歌舞伎でした。とにかく良いもの見せていただきました!

コメント

タイトルとURLをコピーしました