落語「さん喬あわせ鏡 福禄寿/掛取万歳/芝浜」内幸町ホール

内幸町ホールで「さん喬あわせ鏡」を拝見しました。

前座「子ほめ」三遊亭歌きち
初めて出会う前座さん、三遊亭歌奴師匠のお弟子さんだそう。声が通り、笑顔が可愛らしい。
「福禄寿」柳家さん喬
イチョウの葉を集めて道路にハートが描かれており、それに対する自転車、犬連れマダム、カップルそれぞれの反応が面白いというマクラから三遊亭圓生作の人情噺。CDでよく拝聴している話。声も少しがらっとしており、体調もやや優れない様子。母親のやるせなさ、弟の福次郎の優しさが身に沁みます。

「掛取万歳」柳家さん喬
着物の着替えのみ。こちらもよくCDで拝聴している話。最初の大家との狂歌のやり合いで貧乏の狂歌が飛んでしまうハプニング。次の演目で、さん喬師匠が「絶句したのは初めて。珍しいもがの見られて良かったですね」と冗談混じりにおっしゃっていましたが、けっこうショックだったのでは。まだまだ拝見し続けたいので、引退しないで。やはり好きな浄瑠璃、歌舞伎が入る演目は面白い。喧嘩好きの魚屋の借金の踏み倒し方が最高。下げは「あぁら、二千万年ののち、お払い申し上げます」

「芝浜」柳家さん喬
初めて拝聴するさん喬師匠の芝浜、時間の関係でちょっと駆け足だったのか。芝には朝の河岸と夕河岸があったそう。財布を拾って帰って来た後、酒を飲んで寝てしまった勝五郎を、妻が再び夕河岸へ行ってくれと起こす流れが自然。鐘が鳴るのも増上寺ではないのもリアルを追求してのことか。途中で子供が生まれる展開は初めてで新鮮。涙ながらに嘘を付いていたことを心から謝る妻、よちよち歩きできるようになった子供が清涼剤に。勝五郎もとにかく優しい。下げは「また夢になったらどうすんだ」

11月上旬ですが、今年が完全に終わったと思える三席。来年も楽しみにしております!

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