
日本橋公会堂で「第58回豪華浪曲大会 一期一芸」を通しで拝見しました。開場前から大行列、チケット完売には驚きました。
「伊能忠敬 晩学の星」東家三可子/曲師:伊丹けい子
「福引き騒動」京山幸乃/曲師:虹友美
笑いの多く客席も解れる新作浪曲、商店街で出会った本人と先輩姉さんの会話、福引きで姉さんが当たった一等の阪神タイガースの試合の観戦チケットからの騒動。暴れ牛を静めるために着物を使っての闘牛、さらに似てない小林旭から都はるみの「北の宿」を熱唱、最後はこれからヤギとの闘いと、よいところで終わるのも面白い。
「三味線大合奏」玉川鈴、澤順子、玉川奈々福、花渡家ちとせ、東家恭太郎、東家志乃ぶ、広沢美舟、沢村道世、伊丹けい子/玉川さと
10人の曲師が舞台に並ぶだけで壮観。それをバックに浪曲コント。
「浪曲コント」玉川祐子x玉川太福
コントというより漫才、103歳の祐子師匠が自由で可愛くて面白過ぎる。一番笑った。
落語浪曲「大山詣り(脚色:池上勇)」澤雪絵/曲師:玉川鈴
掛け合い浪曲「瞼の母」玉川奈々福x春野恵子/曲師:広沢美舟、旭ちぐさ
初めて拝見するケイコ先生こと春野恵子さん、歌舞伎でもお馴染みの演目、お二人とも上手ですが、2人でやる意味がそこまで感じられなかったかも。
「対談」 天中軒雲月×京山幸枝若/司会:東家
昨年「浪曲語り」が重要無形文化財に指定されたことから、初めて人間国宝として選ばれた京山幸枝若師匠の話、文化庁から急に電話がかかってきたら詐欺だと思うのも納得。喋りまくる二人に対し、冷静な孝太郎さんの司会も良い。雲月師匠の最後にぶっこんだ「掛け合い」を「かき合い」と聞き間違えた話が謎過ぎて記憶に残る。
「マジック浪曲」富士琴美
「瑶泉院 涙の南部坂」天中軒雲月/曲師:沢村博喜
忠臣蔵の話、浅野内匠頭の妻瑶泉院に討ち入りのことを告げたいが告げることのできない内蔵助の苦悩、それを後で知った瑶泉院の悔しさ。会場を包み込む包容力のあるお声、南部坂で泣いている2人の顔が見えるよう。
「左甚五郎伝 千人坊主」京山幸枝若/曲師:虹友美
初めて拝聴する人間国宝の幸枝若師匠、上方らしい大らかで人情味のある語り、少し嗄れた温かいお声も耳触りがとても良く、随所に繰り出されるくすぐりも面白い。甚五郎の後援者、大久保彦左衛門と島津の殿様が、誰も完成していないという千人坊主の彫刻を甚五郎ができるかどうかで勝負する話。いつもの強気な甚五郎に対してここでの甚五郎は常に弱気、ネズミの牙千本と絹針千本を集まる部分はなかなか壮絶。最後が知りたいけど、永遠に知ることはできなさそう。素晴らしい。

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