
有楽町よみうりホールで「桂雀々追悼公演 JAK2 FOREVER TOKYO《壱の会》」を拝見しました。イケメン和太鼓奏者、坂本雅幸さんの素晴らしい追悼太鼓から始まった落語会。
開口一番「初天神」三遊亭萬都
前座だと思ったら二つ目、通りで小慣れた初天神でした。
「粗忽の釘」三遊亭兼好
楽屋入りが早く、野生のライオンと同じくらいの顔の大きさの雀々師匠の話から。「いいねいいね」と言われ続け結局自分の何がいいのか分からなかったそう。雀々師匠は落語の登場人物のようだったという話がとても良い。今まで聞いた「粗忽の釘」で一番粗忽で、夕陽を浴びて泣いてしまう可愛い亭主に爆笑の連続。亭主の顔は雀々師匠、煙草を詰め忘れたり、金槌で自分の頭を叩くシンプルなボケが面白過ぎ。最高です。
「宴会の花道」春風亭昇太
雀々師匠の会なのに、何故か志の輔師匠と内海好江師匠の話。雀々師匠に「なんやのん今の話」と言われたという新作落語。CDで何度も聴いていますが面白い。
「口上」桂雀々、三遊亭兼好、古今亭菊之丞、立川志の輔、春風亭昇太
司会は兼好師匠、思い出話色々、昇太師匠の雀々師匠の演じる人物は「ほぼ自分」という話が印象的。最後は新しい趣向の黙祷締めにて。
「たいこ腹」古今亭菊之丞
時間の関係か急ぎ気味にて。
「親の顔」立川志の輔
志の輔師匠が初めて作った新作落語だそう。馬鹿と利口は紙一重というマクラから。最初の登場人物は古典と同じ隠居と八五郎、息子がテストで5点を取って先生に呼び出されてしまったという相談。太郎君と次郎君の草むしり、81個の蜜柑を3人で等分する算数問題、動物の仲間はずれを当てる国語問題など、想像通り子供以上に自由な八五郎に爆笑。下げは「一度あなたの親の顔が見てみたい」
今日演じられた全ての演目に雀々師匠を思わせる人物が登場、師匠の大らかで落語的な人柄を感じるとても素敵な会でした。

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