銀座一丁目、ほぼ新富町にあるフレンチ「ビストロシンバ」、素晴らしい食材が入ったとのことで早速お伺いいたしました。
「プチヴェールのフリット」
ケールと芽キャベツの交配によって生まれた世界初の「非結球芽キャベツ」だそう、お味はほんのり苦味があって、やっぱり中間的。非結球なので柔らかくサクサクした食感を楽しめます。
「ワカサギと山ウドのフリット」
フリット連発、サイズも大きく、ふっくりとたワカサギ、こちらも軽やかな食感でスナック感覚で食べられちゃいます。
「熊本タケノコとスミイカのソテー」
実山椒の泡、年々、年を経ると共にイカが美味しくなります。筍は思ったより固めでしたが、イカとのバランスを考えるとなかなか良いかも。
「猪のロースト」
本日のお目当て!広島市のジビエ専門店(狩猟集団?)「ジビエヨコタ」横田幸典さんの猪、30kgの雌猪を皮付きで5週間熟成させたものだそう。骨つきの背肉と色んな部位盛り合わせ、一口食べておったまげ!臭みが無いのは当然として、なんだこの旨味!?食べていて泣きそうになる。絶品。
血抜きの方法が秀逸だそうで、雑味を覗き、熟成させて旨味を引き出すとこんなことになるのか。横田さんに胡椒は使うなとアドバイスされたそうで、味付けは塩のみ。肉質はエレガントでごく柔らか、脂身にしたって非常に瑞々しさを感じ、菊地シェフの火入れも素晴らしい!猪肉に「エレガント」という形容詞を当てはめることになるとは驚きです。
最後は骨を手に持って刮げ落としますが、手のベトつきも少ないのが凄い。肉のなくなった骨をしゃぶってるだけでも楽しめますね。おそらくこれがこの食材や料理のピンであろう、と思うものに出会った時に受ける感動がありました。喜食是人生、感動する料理との出会いは最高です!!
これで終わりではありませぬ。
「ロワール産黒トリュフのリゾット」
ちゃんとした黒トリュフの料理がいただけるのは、これで最後でしょうか。力強く妖艶な香り、料理に合わせていただいたロワールの白ワイン、ドメーヌ・レ・カイユ・デュ・パラディのクロード・クルトワ父子が作る「エヴィデンス2009」との調和も最高。
「パリブレスト」
最後は久しぶりのビストロシンバ定番デザートとコーヒーで締め。しっとりしたシュー生地が美味です。
帰宅後は、ウォーキングしながら桂枝雀師匠の「池田の猪買い」を拝聴するこの時間も最高じゃないか!落語好きの特権です。そういえば風邪気味だったのもすっかり全快した気がするのは猪パワーでしょう。素敵な素材、料理をありがとうございます。皇居外苑で能楽、国立劇場で歌舞伎鑑賞、最後に絶品フランス料理と大満足な吉日でした。ごちそうさまでした。
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