木下グループpresents 『新作歌舞伎 ファイナルファンタジーⅩ』IHIステージアラウンド東京


IHIステージアラウンド東京で『新作歌舞伎 ファイナルファンタジーⅩ』を拝見しました。ファイナルファンタジーⅩはプレイしておりませんので、詳細不明でお伺い。ステージアラウンドでの鑑賞は最初で最後になりそうですが、思ったより客席は多くない。途中で席が回転しているのか舞台が回転しているのか訳がわからなくります。

配役
ティーダ:尾上菊之助(音羽屋)
アーロン:中村獅童(萬屋)
シーモア:尾上松也(音羽屋)
ルールー:中村梅枝(萬屋)
ルッツ/23代目オオアカ屋:中村萬太郎(萬屋)
ユウナ:中村米吉(播磨屋)
ワッカ:中村橋之助(成駒屋)
ティーダ(幼少期)/祈り子:尾上丑之助(音羽屋)
リュック:上村吉太朗(美吉屋)
ユウナレスカ:中村芝のぶ(成駒屋)
キマリ:坂東彦三郎(音羽屋)
ブラスカ:中村錦之助(萬屋)
ジェクト:坂東彌十郎(大和屋)
シド:中村歌六(播磨屋)

前半後半共に、語り部、23代目オオアカ屋の説明から。この人、本編には登場しないのか。席は4列目の中央だったこともあり、役者との距離が近い!歌舞伎座と違い見上げず、正面付近で見られるのが最高。古典の多くに言えることなのですが、ストーリーを知っている方が俄然楽しめる。どっちも知っていたら一番良いとは思いますが、FFXを知らない歌舞伎好きより、歌舞伎を知らないFFX好きの方が確実に楽しめるのでは。客席を囲むスクリーンは迫力と没入感有り、廻り舞台の現代版のような舞台転換もスムーズで良い。前編はマカラーニャ寺院でのシーモア=グアドとの闘いまで、後半は長唄義太夫、毛振りなど、より歌舞伎らしさを楽しめる印象。ブリッツボールの場面は、ルールとか知らないので、意味がいまいちわからず。話題になっていた異界送りは序盤に登場、こういうことだったのか。所作事が少ない気はしましたが、辛い状況に悲しくなります。笑える場面は、最初から最後まであまりなく、基本シリアス。彦三郎さんのキマリの不気味な笑顔が一番笑えた。ティーダの「‥‥ッス」 、錦之助さんのブラスカの坊ちゃんロボットのような喋り方が違和感、シド役の歌六さんだけ江戸弁丸出しなのに癒される。後半、ユウナとシーモア、さらにいつの間にやらマカラーニャの森にいたユウナとティーダとのキスシーンの連発にドキドキ、回転する映像も面白し、花嫁衣装はもう少しじっくり見たかったな。演技が素敵だったのは、元キャラ知らないけれども、隙のなさを感じるルールー役の梅枝君、前編から、娘役、ティーダの母役とこっそり大活躍していた中村芝のぶさんのユウナレスカとオロチ組の迫力、丑之助君の無感情な謎めいた演技も素晴らしい、あの首の角度は狙ってやっているのか。獅童さんと松也君もこういう舞台になると凄く良いよね。歌六さんと米吉君、菊之助さんと丑之助君の絡みは、本当の父子と思うとニヤニヤしてしまう。最後の戦闘の前、ユウナがメンバーのためにスフィアに録画している場面も良い。もう1分続けられていたら泣く。召喚獣の化身役の皆様も頑張ってましたが、もう一迫力欲しかったかも。とにかく米吉君の可愛さ、ユウナの健気さを堪能した1日。しかし腕とか細過ぎて少し心配、この舞台のために痩せたのならいいけど、古典歌舞伎の舞台では痩せ過ぎは厳しいのではなかろうか。米吉君ばっかり注目していたので、後編だけ後方の席で見直してもいいかもと思った舞台でした。

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