ジビエ料理が有名な八丁堀のフレンチ「ブラッスリー ギョラン」にジビエフルコースをいただきにお伺いしました。店内はカジュアルで肩肘張らない雰囲気、店の半分が階段で上がる中二階になっているのがユニーク。天井壁際に設置された鏡はキッチンからも上階の様子が見られるようにでしょうか。料理は肉々肉々肉一色!
「月の輪熊のベーコン焙り 有機野菜のマリネ」
熊はやっぱり脂が美味しい。弾力は強いですが、噛むたびに旨味が。スパイスを使ったマリネとの相性も良いです。
「月の輪熊、猪、丹波鹿とフォアグラのテリーヌ」
ジビエ満載のテリーヌですが、枝豆が食感のアクセントとなっています。食べ応えはあるサイズですが、爽やかな仕上げであっという間に完食。
「蝦夷鹿のダブルコンソメ キノコ・真鱈白子」
パイ包みの中は舞茸、平茸、白子も入って滋味深くも濃密な熱々コンソメ。パイをスープに浸して食べるのも好きです。
「シェフ友狩猟 茨城産キジバト(ヤマバト)」
見るのも食べるのも大好きな鳩。ネギの枕でおねんねしているような可愛いビジュアル。添えられた花のブローチのような蕗の薹と、盛り付けのセンスも楽しい。ジビエらしい野趣味はありますが、それほど癖はありません。骨もバリバリいただきます。頭が最高。旨味が凝縮したソースはパンにたっぷり付けて。ジビエは四つ足の獣より鳥が好き。
「月の輪熊の足のビール煮」
手か足がランダムで出るそうですが、足でした。どう見ても足。見た目に反してとても円やかなお味で、コラーゲンたっぷり美容にも良さそうです。添えられた菊芋も美味。
コースは終了でしたが、まだ食べられるので追加。「お腹を空かしてお越しください★」とウェブサイトに記載があったのですが、お腹を空かし過ぎたか。
「高知産 野ウサギのロワイヤル」
コースの料理はハーフですが、こちらはフルポーション。昨年銀座のフレンチ「サラマンジェ」でいただいたのものより、特徴的なお味。臭みは全くありませんが、青魚(鯖?)のような味がするのが面白い。肉は2分で完食。ソースも旨っ。
「ババ 笠間産利平栗の渋皮煮」
濃厚ガトーショコラも惹かれたのですが、栗に釣られてこちらを選択。ケーキにはラム酒のシロップが染みてサヴァランっぽい感じ。ケーキ自体は馴染みのあるお味ですが、大きい利平栗がとても美味しいです。
「コーヒー、柚子のマカロン」
最後は濃い〜コーヒーで、さっぱりと。全て食べ終わるまで2時間弱とハイペースで、お腹もいっぱい大満足。料理の洗練度は高くありませんが、素材の嫌な点は感じさせず、食べよく仕上げられている印象で、素材自体の良さと、仕込みの丁寧さを感じます。多種類のジビエがいただけるお店はなかなかありませんし、コースでいただくとお値段も非常にリーズナブルに感じます。とにかくジビエ好きには堪らないお店ですね。肉をこんなに大量に食べることは滅多にないので、翌朝も胃が重たい感じはありましたが、またお伺いしたいフランス料理店でした。
ちなみに店名の「ギョラン」とはフランス語でもなく、魚卵でもなく、以前のお店が白金高輪の魚藍坂にあったことに由来しているそうです。ごちそうさまでした。
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