「鮨竹」の竹内姐さんに教えてもらいお伺いした御成門にある鮨店「冨所」。住宅地の中にあり、暖簾も無いのですが「Tomidokoro」と書かれた極控えめな看板を見つけ一安心。カウンター6席ですが、背面のスペースはゆったりで静謐。佐藤親方は、黒いボストンメガネとフォルム、あと声も可愛らしく(失礼?)、初めてでも和める雰囲気。私も自宅で長大作の「低座イス」を愛用していますが、天童木工の椅子は座り心地がしっくり。
「マコガレイ」
宮城の「愛宕の松」のお燗を嘗めながらお鮨をいただきます。種は厚く、大きい切りつけながら、コロンとした丸みのある形の綺麗に纏まった握り。料理=人ですね。赤酢のシャリは酸味塩味は控えめ、山葵の存在感もあまり感じませんが、舌触りが滑らかで、口の中で解けます。硬さも中程度で、鮨サイズは大きめですが食べ心地がとても良い印象。
「鯵」
味は薄めですが、昼6,000円という価格なので、何も文句はありません。美味しいです。
「赤身漬け」
魚体は小さめと想像されますが、鼻に抜けるほのかな香り。
「中トロ」
繊維がちょっと気になります。次はトロ抜きにしてもらおう。
「小肌」
優しい酢〆。あくまで鮨としては柔らかく、シャリとのバランスが素敵。
「ヒメマス」
「蛸」
「春子」
「車海老」
サイズは大きめ。海老の甘味十分で旨いです。
「ムラサキウニ」
追加「アオリイカ」
包丁の入れ方はシンプルですが、価格を考えると非常に上質。アオリイカ好きだな。
追加「鱚」
追加「青柳」
青柳独特の香りとジューシーさを感じられます。挟んだ海苔も良い味出してます。
追加「浅利」
浅利の鮨は初めていただくかも。普通の白米のが合うような気がしなくもありません。
「穴子」
ふっくら柔らかで旨い。
追加「干瓢巻き」
これも旨い。コリコリした干瓢の食感が絶妙で、山葵もしっかり効かせていただきました。干瓢巻きが美味しいお店は良い。
「玉子」
玉子も程よい美味しさ。追加も入れてこの値段は素敵過ぎです。
基本的に値段が上がるに従って味も向上すると思っています(下グラフのようなイメージ)。
コストパフォーマンスが良いというのは褒め言葉か疑問ですが、1万円を切る値段の鮨としては最高レベル。ボリュームもありますし、気軽に鮨を楽しんで欲しいという佐藤親方の思いやりが伝わってくるようです。客層は場所、価格、それに親方の性質により決まりますが、静かにお鮨をいただける環境も好みでした。またお伺いしたい鮨店です。ごちそうさまでした!
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