「石川さゆりコンサート2019」ティアラこうとう

死ぬまでに なまで聞きたい 天城越え。そんな訳で数年前の天童よしみ以来、人生2度目の演歌ライブ。紅白歌合戦の副音声をバナナマンが担当した時、一番すごかったのは誰?という問いに設楽さんが「石川さゆりさんの天城越え」と答えていたのが、ずっと記憶に残っておりました。

なんと平日昼の14時半スタートという素晴らしい公演、満席の会場は年齢層劇高ですが、ちらほら片手で数えられるほどの若い方も。祖父母っ子だったためか、高齢者が多いとぬるま湯に使っているように落ち着くわ。石川さゆりさんの歌なんて3曲しか知りませんが、それえも楽しめるのが演歌。年のせいか雰囲気やノリよりも歌唱力、芸の奥行きを求めるようになってきています。

最前列に陣取る揃いのハッピ?凄まじきファンクラブの方々の勢いが気になりつつも、ついにコンサート開始で石川さゆりさん登場、なんと赤い振袖、「皆んなが言いたいことはわかりますけど許してねっ」ってご自身でおっしゃってましたが、かかか還暦なんて信じられない美しさなので振袖全然オッケー。ムードはふんわり柔らか、大変チャーミングで素敵な方ですね。

演歌ばかりかと思ったら『名うての泥棒猫』なんという林檎っぽいなと思ったらやっぱり椎名林檎とのコラボした歌なんかも有り幅が広い。『ウイスキーはお好きでしょ』で会場の特に男性陣悩殺。そして『港唄』『津軽海峡・冬景色』、こんな日本海と酒が似合う女性がいますでしょうか。猫の鳴き声が可愛らしい『夕焼けだんだん』、『男の祭り酒』では歌詞に合わせて会場皆で「乾杯!」のポーズ、普段絶対やらない私もあなたに言われればやりましょう。あっ、楽しい。『酒供養』と酒の唄が続く、てか多い。会場の中央にスナックでも設置すればいいのに。

あっという間の前半終了、2時間公演で休憩15分。高齢者には休憩なんて関係なく、途中でお手洗いに行く方続出なのが見ていて面白い。

後半は民謡3曲『ソーラン節』『ドンパン節』『秋田長持歌』は演歌との相性最高。そして数少ない知ってる曲『飢餓海峡』きたっ!ちり紙で包んだあんたの足の爪でほっぺにチクチク刺す曲ですよっ!激烈!『火の国』なんて唄もありましたが、さゆりさんは石川県出身ではなく熊本県出身。『夫婦善哉』『あぁあんた川』、『恋しゅうて』という曲は再び参加型。腕を大きく振っりながら掌をグッパーグッパー、超簡単だけど周りを見渡すとなかなか苦労しているよう。頑固そうな親父連中がちゃんと指示にしたがおうとしているのがとても素敵。そしてラストはもちろん『天城越え』、凄まじき女の情念溢れる歌詞には共感できないのですいが、歌唱力と表現力は圧巻、あまぎ〜ごえ〜♪の所では型がとても美しく惚れ惚れ。皆が1つになりました。最高ですね。アンコールはコブクロ小渕健太郎プロデュースの『春夏秋冬』、この後予定があったので、演歌が非常に短い中、長くて少しあせりましたが、刺激的で素晴らしい2時間でございました。お土産にはウケること間違い無しの「さゆりまんじゅう」を二箱いただきました(なんと福井県鯖江製!)。

平日と昼の公演ということもあり、平均年齢80歳くらい?演歌って素晴らしいのに、このままでは絶滅するかもしれません。実は演歌の歴史は昭和中期からとかなり浅いのですが、いつかは日本の伝統芸能と呼ばれることを祈ります。演歌は日本的な芸能だと思いますし、やっぱり心に響きますよ。フジロックとかサマーソニック出ればいいのに(もう出てる?)。死ぬまでに も一度聞きたい 天城越え。最後に石川さゆりさん、紫綬褒章の受章、おめでとうございます!

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