オープン以来2年ぶりにお伺いいたしました。中華料理の名店、岐阜の「開花亭」その後、銀座で「フルタ」をオープンした古田シェフのご子息のお店。現在2022年末まで予約満席というとんでもない状況のよう。。。
キャンセル待ちをお願いしており21時からの2回転目に運よくお伺いできました(18時からとある鮨屋を予約していたのですが、私のお腹は十分美味しくいただけると判断しました)。
2019年8月ある日の献立
「郡上八幡の鮎スープ」「ビーフン、松茸」「蛤リゾット」「トリュフのコンソメスープ」「ノドグロ、賀茂茄子」「原木しいたけ、卵黄、じゃがいも」「鴨炭焼 なめこソース」「2週間マリネした伊豆天城黒豚炭焼」「毛ガニのおじや」「紹興酒アイス」
ドリンクは基本的にワインで楽しむお店かと思いますが、私は日本酒で「澤屋まつもと 守破離」の山田錦、雄町、五百万石の米違い3種をグラスで。ビーフンなどもありますが中華ではなくフレンチ(イノベーティブフュージョン?)です。
「郡上八幡の鮎スープ」最近ピンの鮎を除けばパテやスープの方が美味しいと感じます。飛騨高山麦酒の黒ビールを合わせて。
「トリュフのコンソメスープ」この料理は必殺絶品。よくある組み合わせですが、贅沢なトリュフの使い方に悩殺。トリュフの色気と香りの増幅、スープの清らかさと深い旨味のバランス。一歩間違えば品のなくなる組み合わせですが、極上品に洗練されています。
「原木椎茸、卵黄、じゃが芋」小ぶりですが非常に香りも強く美味しい椎茸の力。トリュフと卵黄、じゃが芋の組み合わせは定番ですが、二品前のトリュフとの連関も素敵。
全11品ですが、1品の量が多くないため、鮨後で丁度良い量。2年振りのお伺いだったのですが、どれだけアップグレードしているか楽しみでしたが、料理自体の印象的は前回とそれほど変わらず。スペシャリテのビーフンは楽しみだったのですが、この時期の松茸は流石に弱い。ただ全体的な料理の構成、流れは前回より素晴らかったですね。提供時間も1時間半ほどと前回より短縮。「すきやばし次郎」の20分終了を目指しているそうなので(もちろん冗談)、構成的にも鮨的なものを狙っているのでしょうか。
サラブレットとよく言われる古田諭史シェフ、動物で例えるなら毛並みの美しく血統の良い中型犬か。クレバーで機知に富み誰にでも可愛がられる人たらし振りが素敵な天才的料理人。お店にどんな著名人が来店しても(父以外)決して緊張しないというように、自分のフィールドにいらっしゃる時は滅茶強気だし、ドリンク代のため今回も予想よりお値段いっちゃいましたが、それも全く気にならない上品で爽やかな憎めない性質が羨ましい!10年後はもう日本にはいないかもしれませんが、日本の料理界の松本幸四郎さんのようです。ごちそうさまでした。
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