『わるいやつら(1980年 監督:野村芳太郎)』神保町シアター

神保町シアターで開催中の「生誕100年記念 映画監督 野村芳太郎」から1980年公開の『わるいやつら』、松本清張原作のサスペンス。お目当は病院の院長である主役の戸谷信一演じる片岡孝夫(御存知!十五代目片岡仁左衛門)、タイトル通り出てくる人たちほぼ全員悪いのです、信一という名前は諧謔でしょうか。

女優陣がまた個性的で松坂慶子(超美人ファッションデザイナー)、梶芽衣子(料亭の女将)、宮下順子(脱ぎっぷりといい不死身っぷりといい一番怖い)ら、ちなみに全員戸谷の愛人なのですが、輪をかけて悪い(狡猾っ)!歌舞伎では勇猛な、私も大好物の片岡氏は全員から騙され金を毟り取られ、最終的には網走刑務所へGO。もはや「孝夫ちゃん」と呼ぶしかなくないほど惨めな人物でございました。何故にこの役を引き受けたのか謎過ぎますが、ある意味新鮮。129分という上映時間はちょっと長いですが、衣装提供は森英恵で一周(二週?)回ってお洒落で、最後の方にちょっとだけ裁判長役で佐分利信が出演していて嬉しいとか見所も多い映画でした。

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