住所は銀座といってもほぼ新富町、京橋公園に面した気持ちの良い立地も素敵なフランス料理店「ビストロシンバ」、気になる食材(主に肉)が登場するとお伺いしています。数ヶ月先まで予約が取れない店ではないものの、いつお伺いしても満席でとても賑やかなお店です。菊地シェフの清潔感のある料理、スタッフの温かさとチームワーク、良心的な価格のビストロですから当然のことでしょう。
「アミューズ 鰯のブルスケッタ」
何度かいただいた夏の前菜、もうそろそろ終わりでしょうか。
「鳩とホロホロ鶏のパテ・アン・クルート」
前回いただいて大変気に入ってしまった料理。時期により中身は多少変わりますが、今日はフォアグラ、イチジク、ピスタチオと好物いっぱい。パテは肉の旨味がありながらも上品、外側のパイ生地の香りとザクザクが美味しい。添えられた野菜の力強い苦味も良い。
「対馬産穴子の炙り焼き カルダモンの香り」
「香る料理」がコンセプトとなっているビストロシンバ本領発揮の一皿。カルダモンのエキゾチックな香りが食欲中枢を激しく刺激。バーナーで表面を加熱した後、一気に焼き上げることで、上質な甘い脂が中に閉じ込められブリブリで極ジューシー。こういう仕上げの穴子は初めてかもしれません。個性を感じられる素晴らしい一皿。
「仔羊のロースト」
本日のお目当て、北海道足寄町の羊牧場「石田めん羊牧場」のラムを滋賀県草津市の精肉店「サカエヤ」で仕立てています。「石田めん羊牧場」で育てているサウスダウン種はイギリス原産の希少種。短足で顔までふわふわに覆われた可愛く美味しい羊。そして「サカエヤ」のオーナー新保(にいほ)氏は今年NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」にも登場した(見てませんが)肉のスペシャリスト。そしてその肉をビストロシンバの菊地シェフが調理した訳で最高クラスの羊肉のローストです。
特筆すべきはその柔らかさでしょうか。これほど滑らかな仔羊も珍しい。羊らしさはありながらも、クセなく爽やかな仕上げが菊池シェフらしい。別添えで2年熟成胡椒とジュのソース。骨つきの脂の多い部分はソースをかけるとマイルドになりバランスがとても良い。下には舞茸、南瓜など秋が隠れています。最後は手持ちで骨の隅々まで美味しくいただきました。通常シェアする方がほとんどでしょうが、1人で食べるのが丁度良い。ワインはビオ系の白と赤をいただき今日も大満足です。
日曜日の21時30分頃お伺いして、2時間ほどで退店しましたが、日曜の23時30分でほぼ満席って!多くの方に愛されている居心地の良いお店です。皆様明日休みの人々?スーシェフだった鴨志田さんが小田原「カステロ・ヌォーボ」の料理長就任にあたりビストロシンバを抜け、新たに加わられたシェフも笑顔が素晴らしい人懐っこい方。素敵なシェフの元には素敵な仲間が集うものです。またそろそろ登場するであろう雷鳥をいただきにお伺いいたします。歌舞伎界の未来を担う中村勘九郎のような菊池シェフ、4周年おめでとうございます!
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