蒲田にある有名寿司店「初音鮨」、7月から通常価格の半額以下のランチを始められたのでお伺い。蒲田、数年前の天童よしみさんのコンサート以来、2回目です。お店のエントランス(ドアのみ)が洋風で可愛い。ランチはOMAKASEのトップ写真でお馴染みの中治大将ではなく、金子若大将が担当、少し残念ですが通常より廉価なので仕方なし。なんと年齢は26歳、お若い!
「煮蛸」
ほうじ茶で煮た4.2キロの蛸。まぁこんなものでしょう。
「枝豆煮浸し」
「水ナス」
大阪泉州産、涼やかです。
ここから個性爆発、まずはこちらの中に炭が入った蒸し竃(確かアメリカ製)が大活躍。
この中に羽釜を入れて炊いたご飯を酢飯にすることから始まります。
最近たまに見る出来立て酢飯の寿司店ってこちらが最初なのでしょうか。
温めた赤酢を混ぜて手際よく仕上げていきます。
「出来立て酢飯」
酸と香りがかなりきつめですが、ここからの変化を楽しんで下さい、とのこと。
「くず打ち鱧、じゅん菜の椀」
淡路の鱧、今年は鱧を沢山いただきました。続いて握り。
「小肌」
大阪湾の小肌、4日酢締め、塩で。今日の最高点はこちらでした。最初に骨の旨味を感じさせるために裏側にして握っているそうですが、骨の存在を感じないようで感じる絶妙な締め方。酢飯が温かいので香りも立つのか。旨い。
「赤身」
宮崎県塩釜産161キロ、まずは塩で。香りよく美味。
「中トロ」
「大トロ(腹上)」
「帆立」
江戸前でない種もがんがん使います。岩手県山田湾産、少し火入れ。
「メイチダイ」
3週間熟成。やり過ぎ感有り。
「バフンウニ」
こちらも少し火を入れて甘みを。
「鱧、鱧子」
蒸し竃で上下から火を入れた鱧、中に卵を巻き込んで。鱧を寿司でいただくのは初めてで面白いけど、味は印象には残らない。
「万願寺唐辛子、鮪節」
こちらも蒸し竃で仕上げ。
「アオリイカ」
千葉竹岡産2.5キロ、10日熟成。敢えて隠し包丁は入れないが、入れた方が旨いと思う。
「マカジキ」
水分を一気に脱いて半年熟成。もはや生ハム、中に醤油漬けの粒胡椒2粒。決して美味しくなくはないですが、寿司屋で毎回これが出たら嫌だな。
「北海道噴火湾産毛蟹」
「鰹漬け」
初音鮨のスペシャリだそう。これも面白いですね。秋冬より脂の少ない今の時期の方が漬けに向くとか。
「穴子」
神奈川小柴産、ツメが辛くて喉に違和感。
「あら汁」
色んな魚をぶち込んだ旨味スープ。これは美味しくない訳ありません。
「まぐきゅう」
「玉子、干瓢巻き」
「桃、ほうじ茶」
最後は別室に移動して甘味とティー。人形町のほうじ茶専門店「森乃園」のもの。
素材の説明なども過剰なまでにしてくれ、スタッフも沢山いてサービスも過剰気味。種も酢飯も小肌以外、味の印象は残らず。とはいえサービス精神溢れるお店の雰囲気は楽しめたのですが、後から振り返れば気になることが多く、もう少し料理に集中させて欲しいかも。酢飯もやはり出来てたではなく、少し寝かした方が旨いと思うのですが。。。親方の握りを食べていないので何とも言えませんが、1回行けばいいかなという感じ。1893年創業の老舗で現在4代目だそうですが、老舗感なし。何事も少な少なに、やはり普通(古典)の仕事が一番好きです。ごちそうさまでした。
コメント