2021年11月、日本橋蛎殻町にオープンしたフレンチ「フランス料理研究室 アンフィクレス」でディナー。
「オマール海老のコンソメゼリー」
エストラゴンの香り、パルミジャーノ、黒胡麻のシュー生地を添えて。ワイルドライスの食感がアクセント。料理も美味しいですが、シェフのジャン・ピエール・カワイ氏(純日本人)がやべぇ。フレンチおたく?マニア?研究者?スープの本来の意味の説明からして凄い勉強になる。
「自家製パン」
発酵させたコリント種の干しブドウ、天然酵母から作った自家製パン。ふわふわ、嫌味でない酸味が感じられる美味しいパン。
「オマール海老のポシェ、ポルト酒とオレンジのソース」
上にはフランスで頻繁に使用されるプルピエという香草。初めていただく甘くこってりとしたソースでした。
「下北半島産スズキのスモークと伊豆下田産鮑」
今日一番の一皿。燻製したスズキの火入れが素晴らしく、ねっとりとした食感、魚の嫌な部分が感じられないギリギリ絶妙な旨さ。
「ランド産小鳩のロワイヤル」
イタリア マルケ州のサマートリュフ。中にフォアグラ、下部にミンチ、クラシックな赤ワインとジュ・ド・ピジョンのソースで。小鳩ではありますが、旨味たっぷり、ソースもご馳走に感じられるのが素晴らしい。
「コンテ24ヶ月熟成」
福岡の無花果とよみつひめ、酢蜜と一緒に。きっとコースにチーズが含まれているのにも意味があるのでしょうが、質問しない。
「お口直し」
フロマージュブラン、杏ジュレ、ピーチパイン。
「シャインマスカットとヨーグルト」
デザートは思ったより普通だったかも。
「小菓子」
トリュフチョコ、ブラッドオレンジのギモーヴ、マンダリンオレンジのパートドフリュイ、鬼灯。
1つ質問すると10答えが返ってくるけれど、質問の答えは1つで、他の9つは脱線しているという凄まじいオタクっぷり。フランス料理と関わってくるヨーロッパ文化、歴史、ノブレス・オブリージュ、「ガリア戦記」、プルーストの「失われた時を求めて」、バルザック、歌舞伎、能など知識がとっちらかっている感はありますが、凄い知識量。100年以上前の料理本の翻訳なども手掛けていると聞いて納得、研究所と名乗っているだけあります。知識を得るのが好きな方にはとても嬉しいレストランです。ごちそうさまでした。
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