2015年10月オープンした日本料理店「寛幸」、2017年2月に初めてお伺いしてから、頻繁とは言えないまでも度々お伺いしています。岐阜の名和食店「たか田 八祥」で13年。三田「晴山」の立ち上げに携わってき親方の佐藤寛幸氏の優しくユーモアのある料理は他ではいただけません。
「自家製唐墨、大根、車海老」
子沢山の唐墨、長寿を願う海老と正月らしい一品からスタート。唐墨と大根の相性は間違いありません。日本酒が良く合います。
「すっぽん雑煮」
正月にお餅を全く食べなかったので嬉しい!お餅の上にはすっぽんのエンペラ、浅葱たっぷり、滋味深いスープで美容に良さそう。明日の朝が楽しみです。松葉柄のお椀も素敵です。美味。
「あん肝、蕪」
あん肝、ペースト上のあん肝の下には柔らかい蕪、多分「かんずり」と思われる唐辛子の辛味が効いています。旨味は少ないですが、爽やかささえ感じる面白い一品。やはりお酒のあてに最高。
「鰻の朴葉焼き風」
飛騨高山地方の郷土料理「朴葉味噌」のアレンジ。岐阜県の「たか田 八祥」で長く働修行されていたのと、寛幸さんご自身も愛知県ご出身であるため、愛知岐阜の食材を多く使用しています。小さめですので味は濃くありませんが、カラッと揚げた鰻にネギ味噌が良いアクセント。
「飛騨牛ブリスケット(肩バラ)の煮込み」
とても柔らかく煮込まれています。胡椒の効いた牛肉と椎茸の出汁が沁みたソースも旨い。
「鰤照り焼き」
家庭料理をベースとしているだけに、こういった料理は最高です。これほど旨い鰤照りではなかなか出会えません。大好き。願わくばこの3倍量はいただきたい。白飯も欲しい!
「せいこ蟹と七草の炊き込み御飯」
今日一日だけのスペシャルコラボレーション!せいこ蟹(香箱蟹)は12月末で禁漁になる場所も多かったそうですが、一地域でまだ漁が行われているそう。
柔らかめに炊かれたお米も好み。何気に漬物もハイレベル。
そしていつもボリュームたっぷりで炊いていただけるのが嬉しいです。美味しい蟹は今日で最後かも。メガ盛りで3杯いただき大満足!
「とちおとめのクレームブリュレ」
デザートは定番のブリュレですが、今日はイチゴ盛り盛り。別腹で余裕で完食。
本日も寛幸さんらしい温かさと思いやり溢れる料理に癒されました。食べ手を楽しんでもらいたいという心意気が伝わります。店内は日本料理店らしくないバーのような雰囲気でカウンター6席ほど。空間作りと、客層に合わせて上ネタから下ネタまでそつなく熟す寛幸さんの軽妙な話術により硬さは全くなく、リラックスして料理をいただける雰囲気も素晴らしいです。季節ごとにお伺いしたいお店の1つです。ごちそうさまでした。
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