ジビエに関する料理本なども出版されている有馬邦明シェフの門前仲町にあるイタリアン「パッソ ア パッソ」、恥ずかしながらシェフのことは全く存じ上げませんでしたが、馴染みの料理店のシェフ数名にジビエならココ!という情報を聞き、早速お伺いさせていただきました。この時期メニューは「ジビエコース」のみです。
「ジビエのアンティパスト盛り合わせ」
正にジビエの宝石箱!月の輪熊(ハム、リエット)、猪(タン、リエット)、本州鹿(背肉カルパッチョ)、蝦夷鹿、ヤマシギ、雷鳥、山ウズラ、山鳥(サラダ仕立て)、アライグマ、ヌートリア(ゼリー寄せ)。ジビエ好きなら間違いなくテンション上がりまくり!
前菜とはいえ雷鳥、ヤマシギ(ベカス)はやっぱり特徴的な味わいが素敵。
手前は鹿食べ比べですが、かなり旨い。初めて食べたかもしれない猪舌も素晴らしい。1品1品は小さいので、もう1皿、いや2皿食べたいっ!
「グリッシーニ、丸パン」
丸いパンは月の輪熊の脂を塗って仕上げてあります。先ほどのリエットが合うのはもちろん、そのままでもコクがあって美味。
「孔雀とミル貝のコンソメスープ」
上に菜花、中に孔雀と猪のポルペッティ(肉団子)、スープは紫白菜で色付け。ミル貝の食感と菜花の苦みのアクセントが良い。旨いですねぇ。
「ローズマリーと全粒粉のパン」
「トラフグ白子のリゾット、黒トリュフ」
南瓜と卵黄のクリームソース。ずるい組み合わせ、こんなの美味しいに決まってますがっ!トリュフの下に月の輪熊のラルド(背脂)が隠れているのが最高。白子の中でも濃厚で旨味の強いトラフグの味わいは実に格別。有馬シェフ、流石です。絶品。
「真鴨(青首鴨)のロースト」
新潟県津南の網取り鴨。部位はもも肉、胸肉、ハツ、砂肝、赤ワインと香茸のソース。全体的に火入れは強め。付け合わせの白インゲン豆のピュレ、大根も鴨のモツや出汁を使って仕上げられており、一皿の一体感が凄く、鴨を心ゆくまで楽しめます。ジャキジャキした食感の砂肝、ふっくりとしたハツも美味。やはり力強い野趣味を感じられる胸肉が旨い。
「月の輪熊と丹波栗のラグー 手打ちタリアテッレ」
余裕があればということでいただいたパスタ。余裕ありまくりですので、もちろんいただきます。人形町「ぼんくら」でいただいた穴熊のカルボナーラも旨かったですが、こちらもなかなか。脂が美味しい食材はパスタと良く合います。
「ティラミス」
トリュフと一緒に保管して香り付けしたトリュフ卵とマスカルポーネのクリーム、黒糖アイス、苺のマリネの変形ティラミス。
「トリュフ卵のマカロン、ビスコッティ」
最後はエスプレッソと小菓子をいただき、とても満足。
テーブル席メインのお店ですが、私含めお一人様が多いのにびっくり。自論では1人客が多いお店は良いお店。また季節を変えて(来月?)お伺いしたいです。ご紹介いただいた有馬シェフの本『山のお肉のフルコ-ス(山と渓谷社)』も興味深く、Kindleでも発売されているので、是非購入したいと思います。ごちそうさまでした。
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