歌舞伎座にて2日間のみ開催された「十三代目 市川團十郎白猿襲名披露記念 歌舞伎座特別公演」を拝見しました。
まずは能楽師による『神歌(かみうた)』、『翁』の素謡形式を『神歌』というそうです。
翁:観世清和
千歳:観世三郎太
地頭:観世銕之丞
地謡:山科彌右衛門、梅若紀彰、観世喜正、観世淳夫、山崎正道、角当直隆、関根祥丸
いきなり「とうとうたらり・・・」と意味不明な言語で謡われるので、知らないとびっくりしそうですが、皆様、広い歌舞伎座をものともしない朗々たる素晴らしいお声、全身が楽器になっているようで、聞いているものの腹に響く。どなたかも見習った方がよいのでは。勧進帳の延年の舞との関連もあるのも良い。
市川海老蔵改め十三代目 市川團十郎白猿襲名披露興行『顔寄せ手打式』
歌舞伎狂言作者の竹柴正二さん、松竹の迫本社長、司会の方?を中央に、居並ぶ総勢たる歌舞伎俳優の皆様は凄い迫力。失礼ながら中央で頑張って進行しているお三方が眼中に入らず!これ見られただけでも来た甲斐あったかも。白鵬さんのお言葉、菊五郎さん主導による一本締めで。そして忘れてはいけない大向こうの再会も目出度い。4階席に設置された大向こうエリアにプロフェッショナル2名と決められているので、タイミングもばっちり。
ぼんやり見てしまった15分ほどの「襲名記念特別映像」の後、最後のビッグなお楽しみは歌舞伎十八番の内『勧進帳』です。
配役
武蔵坊弁慶:海老蔵改め市川團十郎(成田屋)
源義経:坂東玉三郎(大和屋)
亀井六郎:中村鴈治郎(成駒屋)
片岡八郎:中村芝翫(成駒屋)
駿河次郎: 片岡愛之助(松島屋)
太刀持音若:尾上丑之助(音羽屋)
常陸坊海尊:片岡市蔵(松嶋屋)
富樫左衛門:片岡仁左衛門(松嶋屋)
後見:市川齊入(高島屋)
今だに良さがいまいちわからない苦手な演目、仁左衛門さんの富樫、玉三郎さんの義経、贅沢な四天王、丑之助君も品があり立ち(座り)姿が美しい。お囃子連中もやっとマスク無し!心なしか、いや確実にお声が聞き取りやすいよう、謡う方の口の動きが見えるのって大事。この座組で見られたことが有難いが、理由は不明ですが、今回もやっぱり凄い感度は得られず。。。しかしながら後見の齊入さんの動きに惚れ惚れ、仁左衛門さんも滅茶苦茶格好良かった〜。最高!そして13代目市川團十郎白猿さんの初舞台を拝見できたことも良い思い出です。来月の「十一月吉例顔見世大歌舞伎」も楽しみにしております!
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