寄席「3月中席 主任:神田松鯉」国立演芸場


国立演芸場にて「3月中席」を拝見しました。

「まんじゅうこわい」桂南海
1年と少しぶりに拝見、髪型はシンプルな長髪になっていましたが、相変わらず間延びしたお声で、醸し出すムードが面白い。饅頭の中に肉饅頭が出てくるのが良いですね。椎茸が入ってないタイプだの、くすぐりも面白い。

「平林」桂南楽
相変わらずの挙動不審な、ぐだぐだ感ですが、後で講座に上がる師匠たちのコメントを聞くと愛されているのがよくわかる。落語の出来はいまひとつだったかも。。。下げは「祭囃子?うぅん、平林です」

「熊の皮」三遊亭遊雀
以外にも初めて拝見、ぼんやりした亭主に対する女房、医者の描写が良く、目線と口元の表情が笑える。面白い。

「漫談」新山真理
先月、上野広小路亭で拝見した時とほぼ同じ内容、最後は「ひとり球児好児」で。最近ちゃんと漫才(コント的ではない)をしているのは爆笑問題、ナイツ、ウエストランドなど少数というお話が興味深い。

「鼻ねじ」桂小南
今日のお囃子は祥子さんと莉沙さん、ベテランの祥子さんが今月で引退だそう。初めて聞いた演目でしたが、よくできた話。塀から隣家に飛び出た桜を、隣の住人(学者)に折られた仕返しをする。難しい文句を定吉に言いに行かせるのがそもそもの間違いだと思うが、その失敗が番頭に機転へ繋がる。下げは「塀越しにこちらに出た鼻は、捻よが手折ろがこちら次第」

「太閤記より 矢矧橋」神田伯山
後に豊臣秀吉となる藤吉郎と、後に安国寺恵瓊となる易者珍蔵主(ちんぞうす)の矢矧橋(現浜松市)での出会いの物語。

「禁酒番屋」春風亭柳橋
「音曲」桂小すみ
「かんちろりん」、「深草少将 (とっちりとん)」、「オールウェイズ・ラヴ・ユー」、最後はかっぽれで賑やかに。小すみさんは、三味線、唄の技巧も素晴らしく、三味線と日本伝統曲への愛も伝わって良い。聞いたことのある唄でも刺さります。素晴らしい。

「水戸黄門記より 出世の高松」神田松鯉
徳川家康の十一男の鶴千代(後の頼房)が京にいた時に懐妊させてしまった女中「おしま」の話。叔父夫婦を頼ったおしまは結局出産の時に死んでしまったり、叔父は子供の寅松にまともにご飯を食べさせれないほど窮困しているなど、けっこう悲しくなる話。最後は蘭奢待の香りを嗅ぎつけた道具屋の七六の優しさでハッピーエンド。水戸黄門は出てきませんが、機転により寅松は高松12万石の藩主となりました。松鯉師匠の優しい読み口に今日も癒されました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました