落語「弁財亭和泉の”新”新作びゅーびゅー 第21回」らくごカフェ

らくごカフェで「弁財亭和泉の”新”新作びゅーびゅー 第21回」を拝見しました。

「鶴の恩返しNEO」弁財亭和泉
2014年の新作落語台本発表落語会の作品。恩返しに来た鶴のお鶴がこき使われる話。お婆さんが取ってきた鶴の羽により反物作りを拡大、物流、飲食事業にも手を出し大失敗。やさぐれるお鶴が面白い。焼き鳥屋も経営していたのがブラック。下げは「だって昔から言うじゃない、つるは専念」

「匿名主婦 只野人子」弁財亭和泉
急に弟子入り志願の場面から。師匠はインスタにスーパーの半額惣菜を掲載し、バスっている同じパート先(マルエツプチ)の只野人子。ライフに一緒に惣菜を買いに行き、繰り広げられる丁寧な暮らしの話。「リンネル」という語感が妙に面白い。手に入れたかったカニクリームコロッケは雨の日セールで大逆転。「半額の食材が並ぶ食卓、それが正義だよ!」「とんだマリーアントワネットだよ!」など名言も多数。発言は壮大ですが、スケールは小さいのも親しみやすい。和泉さんの皮肉の聞いた冷静な視線にグッときました。下げは「丁寧な生活ですか?」「定年後、暮らしのためだよ」

「落語の仮面 第三話 時そば危機一髪」弁財亭和泉
初めて拝聴する「落語の仮面」、前座の仮面をかぶってあっという間に二つ目になった三遊亭花だが、大東芸能の圧力により寄席に出られない。そして出演した「NHK新人落語大賞」の話。ガラスの仮面に引っ張られてヨーロッパのお姫様が想像されましたが、日本のどこかの城のお姫様。ドキドキドキそばは不思議過ぎ。決勝戦でトリになった花にスーパーちりとてちんを持った柳家ミミは三つ編みの三三師匠の顔しか想像できない。紫の芋の人の応援、婆やしか登場しない時そばで、ピンチを乗り切る花。『ガラスの仮面』は大好きだったので、『ジーナと5つの青い壺』で大道具を壊され、他の出演者が出られなくなった状況を1人で乗り越えた話とオーバーラップして感動が増す。いないはずのお姫様や風景が見える場面では、女海賊ビアンカでゴンドラ(裏返した跳び箱一段目)に乗ったマヤが頭に浮かび、落語と直接的な関係はなく泣きそうになりました。縄文土器掘り起こしからの「卑弥呼ー!」は謎でしたが、続きも聞きたい。そして『ガラスの仮面』がまた読みたくなりました。今後「時そば」を見るとパクパクパク、モグモグモグが思い浮かびそうです。

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