寄席「9月花形演芸会(第495回)」国立演劇場

寄席「9月花形演芸会(第484回)」国立演劇場
どう考えても神田伯山効果としか思えませんが、発売開始20秒ほどでチケットがは完売、あぜくら会、ありがとう!

前座:「強情灸」春風亭かけ橋
「古事記」 桂竹千代
大好きな古事記、竹千代さんのオリジナル落語のようです。国生み、天岩戸、ヤマタノオロチ伝説まだ駆け足で。途中に入るくすぐりがもうちょっと面白かった良いのにな。

「まんじゅう恐い」 笑福亭喬介
上方落語やっぱり良いな〜。初めて拝聴する落語家でしたが、ふんにゃりした高音ボイスと軽妙洒脱で可愛らしい語り口、お声も大きく惹きつけられます。桂米團治師匠と桂春団治師匠の愛あるいじりのマクラも楽しい。ど定番の落語ですが、なんと生で聞くのは初めてかも!道頓堀のへそ饅頭、羽二重餅、551蓬莱の豚まんなどが登場し、お腹がすきます。オペラ歌手みたいな驚き方、羽二重餅の食べ方爆!下げは「熱ーいお茶が怖い」、春団治師匠の「死ぬなら今」も一度聴いてみたいものです。

「宗悦殺し」神田伯山
伯山を襲名してからは初めて拝聴します。歌舞伎などでもそうですが、やっぱり襲名すると芸も変わるのかもしれません。以前より風格があるよう(太っただけか?)。三遊亭圓朝作の怪談「真景累ヶ淵」の序段、圓朝に対する愛情も伝わる講談でした。笑所はありませんが、間の取り方や速度が絶妙で聴かせます。「左の眼がニュルッと」飛び出す所はちょっと鳥肌が。通すと6時間くらいかかるそうですが、一度聴いてみたいものです。

桂小すみ「音曲」
今日無性に感動してしまったのはこの方。三味線良いですね〜。「伊勢音頭-伊勢は津で持つ 津は伊勢で持つ 尾張名古屋は 城で持つ」、「浅草のさわぎ-隅田川さえ 棹さしゃとどく なぜにとどかぬ わが思い」、ジャズの名曲「テイク・ファイヴ」を蕎麦の歌詞付きの三味線で。「信州信濃の 新蕎麦よりも わたしゃ貴方の そばがいい」、最高じゃないか!

「壺算」桂宮治
昨年「ナースコール」を拝聴しましたが、印象に残っていた落語家。落語にはまったのは桂枝雀師匠の「上燗屋」を聞いて、30歳を過ぎてから桂伸治師匠に入門したというエピソードも好感が持てました。ど定番落語だけに滑ると酷いことになりそうですが、とても楽しく聞かせていただきました。膨らませれば、それだけで一席できそうなシロアリ駆除セールス(実話)のマクラからの入りも見事。少しバタバタした感じがあるので、落ち着きが加わるとさらに面白くなりそう。通常の形だと、終盤で火鉢を買いに来た客は、計算を混乱させるだけなのですが、兄貴分が見事に、一番しょぼい火鉢を売ってしまう流れが最高でした(井戸の火鉢は変な気がしますが)。下げは「うちで働いて下さい」、来年2月真打昇進が決まっているそうです。一足早いですが、おめでとうございます!

2時間ほどでしたが、とても内容の濃ゆい演芸会でした。やっぱり日本の芸能は素晴らしいです!

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