日本橋社会教育会館で「第48回権太楼ざんまい」を拝見しました。
「落語会の告知」柳家福多楼
今月30日の鈴本演芸場の「柳家権太楼独演会」、2025年4月20日に師匠の地元、板橋で開催される「柳家権太楼一門会」の告知。仲入りの時に鈴本のチケットがほぼ完売したそうで、良かったです。
「雑俳」柳家ひろ馬
下げは「初雪や 財布落としても 拾わねぇ」
「お見立て」柳家権太楼
仕事で行った金沢で飲みに誘った友達が全員下戸だったという悲しいマクラから三升家小勝師匠に習った話。若い時に鈴本演芸場で憧れの「たちきり」をかけた時、終演後、前を歩いていたカップルの男性が、相手の女性に「本当はもっと面白いんだ!」と言ったのを聞いてしまった話も興味深い。信州のお大尽の愛嬌たっぷり。
「幽霊蕎麦」柳家福多楼
初めて聞く滑稽話、腐ったハンペンを食べて死んだ男、妻が四十九日の法事をやってくれないため成仏できず、蕎麦屋をやって法事のお金を自分で稼ぐという設定が楽しい。稼いでも稼いでも田原町に仏壇を買いに行く途中で池之端の「伊豆栄」で鰻を食べたり、浅草の「大黒家」で天麩羅を食べお金を使ってしまう妻。途中で「時そば」「お菊の皿」が入ってくるのも楽しい。下げは「お前という人間を喰ってやがんだ」
「富久」柳家権太楼
以前も聞いたことのある正月の浅草で中山金杯の馬券を買ったら大穴を当てたマクラから柳家小満ん師匠に教えてもらったという話に、五代目柳家小さん師匠の久蔵の酔っ払いぶりが楽しい形を組み合わせたそう。大神宮様に冨くじの当選を願いながらも、酔っ払って好きな女性のことを考えたり、火事で駆けつけた芝神明の商店で、本家からもらった燗酒で泥酔し、カシラに逆ギレするなど酒癖の悪さが人間らしくて良い。ハッピーエンドが嬉しい落語です。下げは「町内のお祓いをします」
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