寄席「五代目江戸家猫八襲名披露興行」鈴本演芸場

「五代目江戸家猫八襲名披露興行」鈴本演芸場
鈴本演芸場で「五代目江戸家猫八襲名披露興行」を拝見しました。披露興行2日目も満員御礼、面子が最高過ぎる。女性やお子様もいらっしゃり明るく良い雰囲気です。

「寿限無」金原亭杏寿
隣の婆さんが名前を覚えたから聞いてくれと、わざわざ訪ねてくるくすぐりが楽しい。
「奇術」ダーク広和
「シカゴの四つ玉」「ロープマジック」、四つ玉を進化させた島田晴夫さんへのリスペクト。
「小言念仏」三遊亭歌司
「真田小僧」柳家さん喬
前座噺ではありますが、高座に上がった瞬間の空気感がもう素敵、内容は同じですが演じる人によってこれほど違うことを再確認。下げは「じゃあお前も一銭出しな」
「二階ぞめき」柳家花緑
揉め出した若旦那と花魁を、止めに入った客のドタバタが凄くて、拍手が起こる。途中で何故か鬼滅の刃の炭治郎と禰豆子が登場するサービスも。
下げは「ここで会ったことは、親父には黙っといてくんねぇ」
「漫才」風藤松原
お題に対して上手いこと言うネタと諺ネタ。ひょうひょうと面白い。
「楽屋外伝」鈴々舎馬風
今朝行われていたWBCの結果を馬風師匠に教えてもらう。内容がけっこう変わっており楽しい。
「長屋の花見」春風亭一之輔
むしろを担いで上野に花見に出かける場面で、いつものように「猫の死骸を捨てに行くみてぇだな」と言ってしまい、一之輔師匠にしては珍しく動揺。生らしくて楽しい。下げは「横を見ると五代目猫八が吹いていた」
「粋曲」柳家小菊
「せつほんかいな」は初めて聞いたかも。
「すなっくらんどぞめき」柳家喬太郎
久しぶりに聞きましたが、今日も会場は大爆笑。見台を使っていてもすなっくらんどで生魚の寿司を無理やり女性に食べさせる時の暴れっぷりは変わらず。ロサ会館、キッチン・チェック、シネロマン池袋、四つ角がファミリーマートばかり、100円ローソンしかない貧民窟の要町。花緑師匠の「二階ぞめき」に被せるのはずるい。

「襲名披露口上」
下手から司会の喬太郎師匠、一之輔師匠、花緑師匠、正楽師匠、五代目猫八、正蔵師匠、市馬師匠、馬風師匠の並び。とにかく猫八さんの事を悪く言う人はいないとか、人格が真面目で素晴らしいとか、最初から芸が寄席にはまっているとかベタ褒め。喬太郎さんの司会も見事、最後は馬風ドミノも炸裂、正楽師匠に直撃し大被害を被っているのに心配しながらも爆笑。15分の予定が倍以上に、笑いと愛に溢れた、とても素敵な向上でした。

「太神楽曲芸」鏡味仙志郎・仙成
「新聞記事」林家正蔵
まだ権太楼師匠のグルコサミンのまくらをやられていることに驚き。
「紙切り」林家正楽
猫、五代目江戸家猫八、桜。
「山号寺号」柳亭市馬
「動物ものまね」壽 襲名江戸家小猫改め江戸家猫八
なんと袴姿、座布団の上での話芸でびっくり、このスタイルは今日が初日だとか。ヒゲの濃さの話に爆笑、あれでドーラン塗ってるのね。猫の家紋の秘密、初代が日本画が得意だった理由にも納得いたしました。日本の鶴は足の構造的に枝に止まれない、松の枝に止まれるウガンダの国鳥のかんむりづる(コロンゴ)だけという興味深い話から、落語「つる」をアップデートした「かんむりづる(コロンゴ)」を披露。続く伝統芸の花札動物ものまね、一月は松に鶴で夫婦鶴、二月は梅に鶯、三月は桜で馬、四月は「藤に不如帰」、五月は「杜若に八橋」から猫、「猫の喧嘩は五月の節句 しょうぶしょうぶは屋根の上」の都々逸から。ハシビロコウ、ブラッザ・グエノン(猿)、アルパカ、ヌー、最後は初春の鶯で美しく締めました。最後の足のぴょこんを封じられた状態でしたが、いつもより綺麗に鳴いている気がしました。猫八さん、好きだな。またどこかのタイミングでお伺いしたいと思います。

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