十二月大歌舞伎第二部『丸橋忠弥』『芝浜革財布』歌舞伎座

歌舞伎座で「十二月大歌舞伎第二部」を拝見しました。

『丸橋忠弥（まるばしちゅうや）』
丸橋忠弥：尾上松緑（音羽屋）
松平伊豆守：市川中車（澤瀉屋）
加藤市郎右衛門：坂東亀蔵（音羽屋）
近習頭石谷左近：中村男寅（滝野屋）
近習頭大久保民之丞：尾上左近（音羽屋）
柴田三郎兵衛：中村吉之丞（播磨屋）
弓師藤四郎：河原崎権十郎（山崎屋）
忠弥母おさが：市川齊入（高嶋屋）
忠弥女房おせつ：中村雀右衛門（京屋）

初めて拝見する演目、史実である「慶安の変」を元にした講談の「慶安太平記」、それをベースに河竹黙阿弥が歌舞伎用に描いた演目だそう。特に中盤は全く面白くなく所々爆睡してしまいましたが、見所は後半の激しい立ち回りだったのか。ハラハラドキドキな演出も度々あり楽しい。ちょっと丸橋忠弥がぼんやりし過ぎている気がしましたが、左近さんで見てみたい。

『芝浜革財布（しばはまのかわざいふ）』
魚屋政五郎：中村獅童（萬屋）
政五郎女房おたつ：寺島しのぶ
錺屋金太：梶原善
魚屋丁稚長吉：中村陽喜（萬屋）
酒屋小僧平太：中村夏幹（萬屋）
金貸おかね：尾上菊三呂（音羽屋）
桶屋吉五郎：澤村精四郎（紀伊国屋）
左官梅吉：市川猿弥（澤瀉屋）
大家長兵衛：片岡市蔵（松島屋）
大工勘太郎：市川中車（澤瀉屋）

「文七元結」に続き寺島しのぶさんが出演、梶原善さんも登場し、歌舞伎らしさはさらに減退。酒盛りの女房自慢の部分はいまいち盛り上がりにかけるようですが、猿弥さんが良い味。ぼんやり見られる師走らしい演目でした。