今は無き和食店「おおたに」で腕をふるっておられた渋谷大将が独立して銀座二丁目にオープンした和食店が「お料理 志ぶう」、オープン以来何度かお伺いしていますが、もうすぐ二周年。和食店が多い銀座、埋没的料理を出すお店が多い中、個性豊かで、ちょっと変な（褒め言葉です）料理を出してくれる素敵お店です。
「イワシクジラのウネスの自家製ベーコン」
やや薫香が強すぎる気もしますが、それも渋谷さんらしくて良いと思わせる。最初の一品にして、強烈でとても面白い。
「鰻の棒焼き」
一度食べてみたかった料理です。鰻を開かずぶつ切りにして炭焼き。なかなかのサイズの鰻で、皮目は力強いパリパリの食感、中は蒸されたような感じに仕上がっており極フワフワ。醤油が供されますが、ワサビだけで十分美味。
「志ぶう風エビチリ」
車海老を紹興酒に付けた酔っ払い海老を使用。筑紫楼の紹興酒漬けからの着想というのも大衆的で良い。こういった親しみやすさも「志ぶう」の魅力です。
「モウカザメ（ネズミザメ）のフカヒレ揚げ」
中華っぽい料理が続きますが、たまたまだそう。フカヒレを揚げたものは始めて食べました。お味はもう少し改善できそうな気がしますが、中は繊維質でプリプリ。美容にも良い一品。
「滋味スープ」
戻したフカヒレ、スッポンの出汁などが入った滋味深い濃厚スープ。
「アワビとウニの小鍋」
アワビの肝、北海道のバフンウニたっぷりの贅沢鍋。熱々過ぎて危険です。
「イクラ、秋トリュフご飯」
以前はご飯は無かったのですが、基本的にコースに組み込むようにしたそう。ご飯大好きなので嬉しい！残りのご飯はお土産のお握り用に（トリュフお握りでした）。
「牛肉せいろ」
定番の十割そば、新蕎麦のせいか非常に甘みが強くて美味しい。蕎麦はあまり食べませんが、普通の蕎麦との味の違いがよくわかります。たっぷり入った野みつばも良い。
最後は「わらび餅」とお馴染みの「エスプレッソコーヒー」をいただきました。日本酒は基本的に「麒麟山」各種しか置いていないので、お燗向きの日本酒が1本あると嬉しいですね。カウンター7席のみの小さなお店ですが、渋谷大将お一人で切り盛りされているので満席になると余裕が無くなるそう。。。サービス精神旺盛な方なので、そんなしどろもどろな様子も見ていて楽しめることでしょう。隙の無い洗練されたお店も良いですが、ちょっと不精な所が見え隠れするのも人間らしくて好感が持てる。正直でユニークな感性を持つ渋谷大将の応援したくなる美味しく素敵な和食店「お料理 志ぶう」でした。ごちそうさまでした。
コメント