令和6年9月歌舞伎公演『夏祭浪花鑑』新国立劇場 中劇場

令和6年9月歌舞伎公演『夏祭浪花鑑』新国立劇場 中劇場

新国立劇場 中劇場で令和6年9月歌舞伎公演『夏祭浪花鑑』を拝見しました。まずは片岡亀蔵さんによる「入門 『夏祭浪花鑑』をたのしむ」から。大きい団扇の両面を使って本当に簡単な登場人物説明。 

配役
団七九郎兵衛:坂東彦三郎(音羽屋)
一寸徳兵衛:坂東亀蔵(音羽屋)
釣船三婦:市川男女蔵(滝野屋)
玉島磯之丞:市川男寅(滝野屋)
下剃三吉:中村鷹之資(天王寺屋)
傾城琴浦:中村玉太郎(加賀屋)
三婦女房おつぎ:中村歌女之丞(成駒屋)
大鳥佐賀右衛門:片岡松之助(緑屋)
団七女房お梶:澤村宗之助(紀伊国屋)
役人堤藤内:中村松江(加賀屋)
三河屋義平次:片岡亀蔵(松島屋)
徳兵衛女房お辰:片岡孝太郎(松島屋)

彦三郎さんの団七は初役、やはりお声がよく、徳兵衛役の亀蔵さんとの調和は最高、「義兄弟」という言葉が笑える。前半はやや眠くなりましたが、大阪弁が強くなったと思えた後半からは復活。孝太郎さんのお辰は初役とは思えない出来、こういう強い女性の役は素晴らしい。男女蔵さんの三婦もドスの効いたお声がぴったり、左團次さんを思わせる義侠心を感じる演技。「泥場」は三十両の件は池の前の客席の目の前で、亀蔵さんの今まで見た義兵時と比べ、少し落ち着いた雰囲気の義平次が素敵。憎々しい演技に、長いお顔が歌舞伎っぽくてとても良い。亀蔵さんの型の演技は、ややコミカルにも見えましたが、これから良くなりそう。花道が短く、カクッと曲がっているのがやりにくそう。義平次が沈むクライマックスで、前の席でスマフォが2分ほど鳴ったのが最悪でしたが、客席の通路を回るだんじりなど1階席は楽しそうな『夏祭浪花鑑』、次回は歌舞伎座で坂東彦三郎、坂東亀蔵コンビで見てみたい。

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