八月納涼歌舞伎第一部を観劇後は大好きな「銀座しのはら」へ。滋賀から銀座へ移転してまだ3年も立ちませんが、あっという間に予約半年待ちの大人気店となりました。今回丁度10度目のお伺い。キリの良い回数ということは関係ないかもしれませんが、頗る充実の内容でございました。
葉月の献立
「牡丹海老、ムラサキウニ」「白海老、赤ウニ小丼」「鮑、冬瓜、白木耳、芋茎の椀」「お造り 鱧、鮪、伊勢海老」「郡上八幡、琵琶湖鮎の食べ比べ」「八寸」「フォアグラマンゴー最中」「とうもろこし3種仕上げ」「鰻炭焼き 鰻ざく風」「飛騨牛飛び牛シャトーブリアンの牛カツ」「すっぽん丸鍋」「渡り蟹コロッケご飯」「すっぽん雑炊」「水羊羹」
お盆のため蓮の葉を使った演出も素敵。蓮だけに撥水力が凄いわ。蓮のようなお肌に憧れます(撥水力のみ)。印象に残った料理をいくつか。
「白海老、赤ウニ小丼」紹興酒で仕上げた白海老が素晴らしい。1つ前と同じ海老とウニを使っているのも面白い趣向。
「鮑、冬瓜、白木耳、芋茎の椀」今日閃いて初めて作った椀だそう。かなる強めに出汁を引いているのですが、野菜の出汁と相俟ってとても優しい飲み口。篠原大将の秀でたセンスを感じる一品。
「郡上八幡、琵琶湖鮎の食べ比べ」季節のせいか郡上八幡は苦味がきつく、骨も気になるが、琵琶湖は仄かで柔和な苦味で身も柔らかで美味。琵琶湖の鮎はプランクトンしか食べないから大きくならないのだそう。疑問1個解決。
「飛騨牛飛び牛シャトーブリアンの牛カツ」追加料金で。単なる炭火焼なら絶対オーダーしないのですが、カツレツというのがいけず。揚げちゃうのはもったいないほど素晴らしい肉質ですが、それでいいっ!
「すっぽん丸鍋」すっぽんは銀座しのはらの定番食材ですが、丸鍋は初めてかも。スープをちょっと下品に仕上げるのがポイントだそう。こってりした味が力強いスッポンと調和しています。
「渡り蟹コロッケご飯」「すっぽん雑炊」久々のとうもろこしたっぷりコロッケご飯。以前とは違いコロッケは全て崩さず1つずつご飯に乗せて提供することでワクワク感が違いますね。銀座しのはらのご飯は本気で悪魔的なのです。コロッケご飯4杯、雑炊3杯いただき大満足でした。
いつも日本酒をお燗でいただくのですが今日は「天乃栄(あまのさかえ)純米酒 佐賀県天吹酒造」という珍しいお酒をいただきました。自然栽培イセヒカリを使ったナチュールSAKE、まだ硬い味わいでしたが、料理に寄り添う美味しい日本酒でございました。
料理のバリエーションが多いので、満足感に差があることもありますが、探究心とサービス精神には毎回感服いたします。こちらはサービス専門のスタッフはいませんが、大将と若手料理人の連携も見ていて気持ちよく、欠点が見当たらない素晴らしいお店、華のある篠原大将は日本料理界の市川海老蔵のようです。ごちそうさまでした。
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