2021年1月、南青山にオープンした日本料理店「伯雲」、ミシュランガイド三つ星の日本料理店「龍吟」で料理長まで勤めた坂本大将のお店です。「龍吟」出身というワードに惹かれて予約。表参道駅と外苑前駅の中間くらいにあり、やや駅遠、そんな訳で猛暑の中、自転車でゴー。
「群馬県産枝豆(味緑)のすり流し」
味が濃く爽やか、そのままでも美味しいと思われる枝豆でしたが、暑い時期に嬉しい一品目。
「北海道余市産塩水ウニ、焼きとうもろこしの茶碗蒸し」
焼きとうもろこしの香り、存在感がウニと比べ強過ぎる気がいたします。
「愛知県産鰻の白焼き」
少し蒸しの工程も入れているそう。本体がもう少し厚みがあるならこれで良いと思いますが、皮がクリスピー過ぎて素材の味を邪魔しているような気が。。。
「鹿児島県指宿産本枯れ節」
続いて椀のための本枯れ干しを削り、一番出汁を取るパフォーマンス。職人技ですね。
「淡路産鱧、賀茂茄子、蓴菜の椀」
礼文島利尻昆布と先ほどの本枯れ節の出汁、美味しいですが、記憶に刻みつけられるものではありません。「龍吟」でも鱧と水茄子の椀をいただいて非常に美味しかった記憶があるのですが、これに関しては鱧の味わいが弱く、茄子が余計では。水茄子だったらいいのか?
「オコゼのぶつ切り」
力強い食感で甘みも十分、顔は怖いですが美味しい魚です。
「鰹の塩たたき」
噛り付いた時の感触と風味を楽しめるよう、敢えて大きめにカット。
「スッポンと冬瓜の餡掛け」
「長野県天竜川の鮎の塩焼き」
2年前に龍吟で同じような素材のコースをいただいたので、どうしても比べてしまう。。。
鮎にしても、肝の苦味が十分に生かされておらず単調。もちろん美味しいに決まっているのですが、この価格帯の飲食店となると美味しいだけでは物足りない。
「徳島県産鮑、蓮根餅、さえずりの炊き合わせ」
さえずり(鯨の舌)が出てきてびっくりしましたが、龍吟でも使われていたそう。
「山形県産和牛ヒレ、甘長唐辛子」
「うな丼」
〆の2品は当然両方大盛りにていただきます。大好物のうな丼、美味しいんだけど、もう1つ中にが欲しい!
「鱧出汁の煮麺」
滋味、もちろんスープは飲み干します。
「酢橘シャーベット、宮崎マンゴー、マスカット」
「酒粕プリン」
下に餡子、酒粕の味がかなり強烈、最後にこの強過ぎ甘味がいるかな〜。う〜ん。好みの問題でしょうか。確か龍吟は酒粕スフレと酒粕アイスだったんだよな〜。あれは良かったんだけれど。
そんな訳で、かなり疑問の多い内容でした。龍吟と比べ2万円以上価格が違うので、その差があるのは当然ですが、素材の質が落ちるのであれば、それを補う工夫をするか、別な方向性の料理を提供する必要があるのでは。しかしながら龍吟と違いお酒の値付けは良心的、お店の雰囲気やサービスも良好です。素材の味在りきの高級和食店は料理もコース内容も考えるのが本当に、本当に大変だと思います。特に修業先のお店が凄すぎるとなおさら。ごちそうさまでした。
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