新宿末廣亭の「真打昇進披露興行」、「春風亭ぴっかり☆改メ蝶花楼桃花」の回へ。そこまでご贔屓という訳でもないのに大初日に継ぐ2回目です。末廣亭だけ前売りではなく、当日の11時から整理券配布、念のため13時頃に立ち寄ると30番台でした。今日も男性客9割以上でしょうか、最終的には2階席も解放する盛況振り。素晴らしい〜。
前座「小町」柳家ひろ馬
入りが「道灌」っぽいなと思ったら違った。後で調べてみると「道灌」の前半部分だそう。知らない話な上に、眠気を誘う抑揚のない真面目な話し方。下げは「恋に上下の隔てはない」
「薬缶」春風亭一花
有名な落語ですが初めて聞いたかも。下げは「これより先、毛のない頭をやかん頭と言うようになった」
「動物物まね」江戸家小猫
初春の鶯、鶏、東天紅鶏、ダチョウ、フクロテナガザル。
「加賀の千代」柳家小八
初めて見る方、(桃花師匠も可愛いけど)私の奥さんも可愛い〜、と叫んでいましたが、奥様が弁財亭和泉さんなのか。朝顔やつるべ取られてもらひ水、加賀千代女って明治くらいの方かと思っていたら江戸中期なんですね。下げは「加賀千代だろ?」「ううん、かかぁの知恵」
「鍋草履」古今亭菊之丞
嘘か誠か、プロンプターの代わりに無線イヤホンで台詞を教えてもらっていた中村歌右衛門さんが、警察の無線を受信してしまい「りょうかい、りょうかい〜」と行ってしまった話が爆笑。
「奇術」松旭斉美智・美登
「やかん工事中」三遊亭円歌
「猫の皿」金原亭馬生
安定の古典落語、優しい話し方、下げは「たまに猫が一両で売れるのでございます」
「漫才」すず風にゃん子・金魚
「締め込み」柳家さん喬
先月、柳家喬之助さんで初めて聞いた演目。内容はほぼ同じですが、こんなに印象が違うか。女房の描写、表情、間の取り方が素晴らし〜。今日一番。
「真打昇進披露口上」
下手から菊之丞師匠、円歌師匠、桃花師匠、小朝師匠、馬生師匠、さん喬師匠。円歌さんの話(大初日とほぼ同じ内容)が長過ぎて小朝さんにぶった切られるのが楽しい。小朝さんは桃花さんの名前に纏わる話、桃華にすると姓名判断最悪、桃花にすると結婚運以外は最高らしい。もしかすると革命を起こすかも、とか。そして、さん喬さんの話は落語と同じく沁みますねぇ。大好き。最後はさん喬さん仕切りの三本締めで。
「俗曲」柳家小菊
「洒落番頭(庭蟹)」三遊亭美るく改メ三遊亭律歌
着物がド派手、初めて拝聴しましたが、可愛い声とは裏腹にけっこう圧が強め。2歳年下の桃花さんと比較されたりして大変なのかもしれない。。。
「結婚式小噺」春風亭小朝
相変わらず落語はやらず。飛行機嫌いの話から、結婚式の小噺へ。面白いけど。
「太神楽」鏡味仙成・仙志郎
「徂徠豆腐」春風亭ぴっかり☆改メ蝶花楼桃花
小朝師匠曰く、大初日と同じく今日も階段から落ちたとか、自身の無い演目の時はそうなっちゃうみたい。初めて聞く演目。芝増上寺に住んでいた貧乏侍に優しくしてあげる豆腐屋の上総屋七兵衛、「ひからびちゃったかな」とか毒舌な女房が悪く見えないのはキャラクターか。最後に侍が荻生徂徠だったことが判明してびっくりし。途中で言葉が出てこなくなるなど、ミスもありましたが、笑顔で乗り切る健気さにもご贔屓の方々はグッとくるのかも。なんだかんだで今日も良かった。
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