鈴本演芸場で「9月下席 昼の部」を、途中から拝見しました。
「紙切り」林家二楽
踊る芸者、大谷選手、双子のパンダ。
「生徒の作文」古今亭駒治
初めて拝見、鉄道好きの落語感さんなのか。本当に小学校4年生からもらったという手紙を実際に読むというマクラから落語へ。小学校2年生の将来についての作文、任侠の世界に生きる清水君、地下田鉄子さんのラブレター、常磐和夫君の常磐線ディスりなど、間違いなく受ける演目でしょう。
「長短」古今亭文菊
一度聞いたことのある演目でしたが、間の緩急が素晴らしく、前回(今年3月)より面白くなってる。唯一無二の気取ったいやらしい雰囲気が最高、出てきただけで面白い空気になる若い落語家ってなかなかいないのでは。下げは「そんなに怒るじゃねえか、だから教えない方がよかった」
「漫才」青空一風千風
「歯ンデレラ」林家きく麿
シンデレラのガラスの靴が入れ歯になったどうかしてる新作落語。童話のようにはうまくいかず、下げは「それを作った歯医者を紹介してください」
「噺家の夢」春風亭一輔
初めて聞く演目、噺家が主人公で、泊めてもらった家の主人は噺家を「独り気狂い」と。お腹が減って漁港に魚を買いに行くが貨幣価値が安過ぎておかしくなっちゃう話。落語よりも奥様とコロナにかかった時の病院との電話のやりとりのマクラに爆笑。暁子さんの「暁」を、漢字をあまり知らない人に説明するのって難しいんですね。
「三味線漫談」林家あずみ
髪をたまに下ろすと、師匠方にトリミング後の犬、スタイリッシュなコケシとの評判だとか。新幹線の座席からTシャツの襟を引き伸ばして乳首を見せてくるきく麿師匠の奇行に爆笑。今日は短めで東雲節、近大節をご披露。
「代脈」桃月庵白酒
久々に聞いた白酒師匠、安定の面白さ、下げは「だから今のオナラも聞こえませんでした!」
「奇術」ダーク広和
癒しの時間。
「スーパー寿限無」三遊亭白鳥
まずは客席と一緒に寿限無を唱和、けっこう言えてる人がいるのにびっくり、流石平日昼の部です。相変わらずのぐだぐだっぷり。完成度の高い新作落語ではないようですが、続けることの素晴らしさ。
「町内の若い衆」柳家権太楼
最近やたら色んな落語家でよく聞く話、ガサツな男の妻の描写が面白い、下げは「町内の若い衆がよってたかってこしらえてくれた」
「漫才」 ホンキートンク
「恨みの碓氷峠」柳家小ゑん
マクラもそこそこに、珍しいサスペンス調の落語。もちろん主役は秋葉原の鉄道カフェに通う鉄道おたく、殺人事件が怒る碓氷峠(めがね橋)は、廃線となった「碓氷線」が運行していたことから鉄道おたくの聖地だとか。マニアックで理解できないくすぐり多数。落語らしい笊な謎解きが良いです。「彼女、お昼に食べたんです、峠の釜飯を!」
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