新宿末廣亭で「余一会 新版三人集 一蔵・小燕枝・扇橋の会」を拝見しました。
前座「しの字嫌い」春風亭貫いち
最近、頻繁に出会う貫いち君、正直またかよと思ってしまった。そして兄弟子の一休さん、秋の二つ目昇進おめでとうございます。
「短命」春風亭一蔵
ご隠居の悔やみの教え方が面白い。いろはにほへと、寿限無、何でもいいんですね。そして男を「鰤のアラ」に例えるもの楽しい。よく演じられる演目ですが、一蔵さんは前半をしっかり、演者により重点を置く部分が違うのが興味深いです。
「棒鱈」柳亭小燕枝
「十二月」の歌の部分は、ボーイスカウトの経験を生かしてキャンプファイヤーの歌に。サービスで「クイカイマニマニ」「サラスポンダ」「マサビリ」の3曲を披露していただきましたが、背景を知らずキョトンとしてしまった。正楽師匠もこの件が好きだとか。「サラスポンダ」が後日もやたら頭に残る恐ろしさ。
「転宅」入船亭扇橋
めくりで春風亭昇也さんが登場し、剽軽振りで沸かせます。やりにくそうな扇橋さんですが、しっかり古典を。下げは「キャンプファイヤーの先生?どうりでうまく焼かせた」
「座談会 一蔵・小燕枝・扇橋」
昇也さんの司会で、事前に客から集めた質問に答える形式。3人のキャラを小学生の遠足のバスの座席の位置に例えるのがわかりやすい。一蔵さんは一番後ろ、小燕枝さんは真ん中、扇橋さんは一番前、もしくは補助席。次の「子別れ」がいっぱいいっぱいで頭が回らないお三方が楽しい。
「子別れ(上)」入船亭扇橋
完全版は小三治師匠のをCDでしか聞いたことがないので、楽しみでしたが。上中が難しいよう。熊五郎が吉原で褌に染みたがんもどきの汁を絞るまで。
「子別れ(中)」柳亭小燕枝
熊五郎の妻お光へののろけ話、身請けした花魁が出て行くまで。必死なのは伝わります。
「子別れ(下)」春風亭一蔵
番頭が、亀の住んでる場所を知っていて、木場に熊五郎を誘う設定。もらった50銭で買うのは鉛筆、怪我をした原因は独楽をぶつけられたから。キャラの違い、特にお光と亀の演じ分けがあいまいなのを改善すると、もっと面白くなりそう。次回の怪談リレーも楽しみにしております。
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