落語「演芸写真家 橘蓮二プロデュース 桂二葉チャレンジ!その壱」有楽町朝日ホール

演芸写真家 橘蓮二プロデュース 桂二葉チャレンジ!その壱
有楽町朝日ホールで「演芸写真家 橘蓮二プロデュース 桂二葉チャレンジ!その壱」を拝見しました。上方のお若い落語家で600席以上のホール満席は凄い。初めて拝見するので楽しみです。

前座「真田小僧」鈴々舎美馬
子供の描写は可愛らしいですが、父の「ダーメ」の言い方も可愛い。

「天狗さし」桂二葉
桂米二師匠のお弟子さん、初めて聞く演目は「2021NHK新人落語大賞」を受賞した演目。思ったよりお声が高く、想像した通りの明るい愛されキャラ。有楽町に着いて蕎麦を食べようと思っていたら、牛丼を食べていたという話や、京都の先斗町で偶然会った東京から来た観光客を口説いて今日の公演のチケットを取ってもらった話など、マクラはそこまで面白くない。。。演目は、10銭札を9銭で仕入れて11銭で売ることを考えるようなアホな男が、カラス天狗のすき焼き屋を始めようと奮闘する話、男のアホっぽさは、ちょっと「鷺とり」に似た印象。桂米二師匠の落語を聞いたことはありませんが、一生懸命さや「ちょちょまう」「びゃ〜」などの表現は枝雀師匠っぽいか。東京の大ホールに臨む緊張がビシビシ伝わりました。下げは「そうかてあんた、ハナから衣着てまんがな」

「意地くらべ」春風亭一之輔
二葉さんから受けた鳩尾パンチ(急所は外したらしい)が痛そうな一之輔師匠、コロナにかかった川上家、奥様がクリニックに電話するお馴染みのマクラから初めて聞く演目、「井戸の茶碗」っぽいなと思いましたが、登場人物全員が意地っぱりなのが面白い喋くり落語。思えば隠居の孫の右鼻水と左鼻水の対決も意地の張り合いだったのか。途中ででてきて「無尽に当たった」が理解できなかったけど、株みたいなものか。最後の対談で一之輔さんも今日みたいな公演は「すごい嫌だけど、すごい嬉しい」と仰っていましたが、こういう公演で高座にかける演目の難しさを感じました。笑いの量ではなく技術で魅せた一之輔さん、トリに繋げる落語、素敵です。下げは「お爺ちゃんが、そこに立っててやろうじゃないか」

「佐々木政談(佐々木裁き)」桂二葉
三遊亭圓生のCDで聞いて好きな話ですが、ライブで聞くのは初めてでテンション上がります。圓生の演じる子供の四郎吉は小憎たらしくて偉そうな要素が強いが、二葉さんの四郎吉は可愛さ要素が強め。女性が佐々木信濃守のような威厳のある人物を演じる難しさを感じますが、普通にやってもあまり受けなさそうだから誰もやらない古典落語を聞かせていただけるのは嬉しい。伸び代がどれだけあるかは楽しみですが、現状で、このクオリティーは凄いと素直に感嘆。

終了と思いきや10分程度のトークコーナー、二葉さんが京都でやってるラジオに投稿された一之輔さんへのメッセージを読み始める妙な展開。ちばあきおの野球漫画『キャプテン』のイガラシは、確かに似ている。お二人はほぼ初対面とのことでしたが、一之輔さんが優しくて、戸惑っててびっくり。ちょっとブラックなお悩み相談、さらに、うんこを連発する不思議な展開へ、うんこのすれすれっていったい。。。最後はうんこ締めではなく一本締めで。

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