「みやざきの神楽 西米良村 村所神楽」国立能楽堂

「みやざきの神楽 西米良村 村所神楽」国立能楽堂
国立能楽堂で「みやざきの神楽 西米良村 村所神楽」を拝見しました。まずは小川直之氏(國學院大學教授)による基調講演、神楽精神は「調和・連携・力」の3つだそう。

村所神楽も2019年に拝見した銀鏡神楽同様、全三十三番から構成、1番から17番は神神楽、18番から33番までが民神楽
「修祓」「献饌」「注連拝み」「清山(きよやま)」「挟舞(はさみまい)」「地割(じわり)」「天任」「幣差<地舞>」「大王様=懐良親王」「爺様」「婆様」「七つ面」「住吉舞<地舞>」「八幡様=村所八幡の神」「御手洗様」「獅子舞」「大山祗命」「神水(かんすい)」「一人劔」「白海(びゃっかい)」「弓将軍」「荒神」「丁」「伊勢の神楽」「大神様(だいじんさま)」「手力男命(岩戸捜し)」「戸隠の舞」「手力男命」「挟舞」「部屋の神」「注連倒しの舞」「火の神舞」「成就の舞」狩面シシトギリ

清山(きよやま)
舞手2人による清めの舞、御神屋に勧請した天照皇大神、豊受大神の御前の神楽場の清め舞だそう。三段構成はやはり能楽にも影響しているのか、前半は優雅な舞、後半は乱れの舞。舞えることの喜び、思わずじんわりきてしまいました。

神水(かんすい)
民神楽の一番を受け持つ4人舞、右手に神楽鈴、左手に刀を持つ。刃の中央、刃の先、刃の根元と次々に刀を持ち替えて舞う。激しい舞なので、若い方が担当なのですが、日常で鍛えたであろう自然の肉体、焼けた肌、太い腕が素敵で、4人で跳ねる部分とかはけっこう可愛いし、ドリフとエグザイルの原点を感じます。途中で刀印を結ぶのは修験道の影響だとか。

地割(じわり)
舞手4人、頭に花飾り、刀(途中で扇)を持つ。三つのパートに別れているのは、能楽とのリンクを感じさせます。天地地祓を祀り、民の生きる喜びを共にする場を造り固め、守り清める舞という。「神水」より年配の方々が舞ますが、けっこう激しい。安定感のある舞振り。

弓将軍
2人舞で豊岩屋戸(とよいわやと)の尊、誕岩屋戸の尊(くしいわやと)の尊の二神を表す。須佐之男命から天照大神の水田を守護する舞なので、かなり激しい。舞手は「神水」と同じ方。最初は弓だけ、最後は矢を番えて舞う。ぴょんぴょん跳ねる様は、獣のよう、素朴ですが荒々しさがとても素敵。

白海(びゃっかい)
増殖繁栄の舞。舞台中央に下げられた白蓋の周囲を回りながら、面棒で付きながら、大らかに舞う。最後に強く突き、仕込まれた五色の紙吹雪が舞う。おそらく男女の交わり、出産を象徴していると思われる。面白い。別名「注連ほめ面」「蜂の巣つくじり」とも。

大神様(だいじんさま)」「手力男命(岩戸捜し)
「大神様」は、天照大神が岩戸に隠れる場面、おそらく中学生、が両手に扇を持って座る。続いて「手力男命」が、岩戸開きを成就する場面。癋見をさらに猛々しくした面が素敵、「月と日を 比べてみれば 月こそまさる・・・」の天照大神を讃える神楽歌も長閑で心地よし。

久々の神楽公演、面白かった〜。来年も都合が合えば参加したい、いつか宮崎に行って実際に参加したい宮崎神楽です。東京まで来てくれてありがとうございます。素晴らしい!

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