2023年新春特別公演「浪曲定席木馬亭 令和5年 正月番組」浅草 木馬亭

初めての浅草 木馬亭にて「浪曲定席木馬亭 令和5年 正月番組」を拝見しました。抜群の怪しげな雰囲気が素敵、小便器の小ささに驚きです。

「阿漕ヶ浦」玉川奈みほ
禁漁区域の阿漕ヶ浦で魚を獲りまくる13歳の紀州の若様徳太郎(後の八代将軍吉宗)を、大岡能登守が見事な裁きで治める話。年齢不詳、やや声がキンキンするのが気になりますが、久々の浪曲に気分が上がります。

「左甚五郎 京都の巻」富士綾那
1年ほど前に「陸奥間違い」を拝見して印象に残っていた多部未華子似の浪曲師、今日は大好きな甚五郎物で、今回も素晴らしい。節部分に入る際にキッと表情が変わるのが素敵。京都で知恩院の普請を頼まれた甚五郎ですが、嫌がらせにより大工が全く集まらない。江戸の大工政五郎、序盤で甚五郎が助けた藤吉の父で京都一番の棟梁藤兵衛の心意気が格好良い。鴬張りの廊下に、落語でお馴染みの「抜け雀」も知恩院にはあるんですね。ここ数年京都を訪れていないので、行ってみたい。

「水戸黄門漫遊記 尼崎の巻」港家小そめ
曲師の玉川祐子さんは御年100歳だとか、本日唯一の出弾きで。元気に三味線を引き、手を入れるお姿に自然と涙が。隣の見たらお爺さんも泣いてた。有難い。

「からかさ桜」広沢菊春
声がガラガラで心配になりましたが、これが通常なのか。向島長命寺のからかさ桜で首を吊って死のうとしていた北野屋伊兵衛と侍芸者カップルの話。前半は落語的な面白さですが、後半はなかなかシリアス。出てくるのは皆、正直者の良い人、ハッピーエンドで終わるのも良きかな。

「世界偉人伝 ライト兄弟物語」玉川奈々福
桂枝雀師匠の新作落語でもお馴染み、小佐田定雄さんの新作浪曲だそう。やはり声量は圧倒的。「古い上衣よ さようなら」は青い山脈の歌詞なのか、途中に次郎長伝の「石松三十石船」のパロディが入っていたり楽しい内容、ニューヨークだと寿司じゃなくてホットドックなのね。何故か登場人物は江戸弁、縁起を担いで落ちは無いのも面白い。

「講談:金色夜叉 熱海の梅林まで」宝井琴星
金色夜叉は読んだことがない(読む気がしない)ので助かる〜。富山唯継の金持ちアッピール、ダイヤモンドの指輪が嫌らしい。序盤、お決まりのように一番いいところの手前で終了。

「君が代ができるまで」鳳舞衣子
節は良いのですが、啖呵部分のテンポが悪過ぎて眠くなりました。「君が代」は興味がありませんでしたが、そういうことがあったのか。「君が代」の作曲者、林廣守の話でしたが、内容があまり入ってきませんでした。。。

「萩の餅」三門柳
男性かと思ったら女性か。最初の舞台がこの後、飲みに行く小伝馬町なのが良い。じゅ役は小伝馬町、紀伊国屋金次郎と成田の旅籠池田屋で働くお花。お花の不器量をからかう内容が多く、ちょっと嫌な気分になります。演じるのが男性だったらかなり不愉快かも。紀伊国屋が火事で焼けてしまったのは、お花を騙した因果でしょうか。善光寺近く、萩の餅を布施していた妙見寺で再び再開、その後夫婦になり蕎麦屋を開いたそうだが、お花のことを化け物呼ばわりしていた金次郎の本当の気持ちは如何に。ちょっともやもやする話でしたが、公演後の挨拶からも人の良さが滲み出ていて好感触。途中で聞こえてきたドンドン言う音は一体なんだったのでしょう。またお伺いしたい木馬亭です。

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