「第8回古今亭文菊の会 厩火事/宿屋の仇討ち」日本橋劇場

日本橋劇場で「第8回古今亭文菊の会」を拝見しました。前回もお伺いしましたが、この会は寄席のような雰囲気を楽しむ会だそう。

前座「桃太郎」柳家ひろ馬
出会う機会がけっこう多いですが眠気が。下げは「親なんてのは罪がねぇや」

「紙屑屋」柳亭市童
文菊さんの指摘するように、市馬師匠の弟子だから唄いたがるのか。下げは「いや、この通り紙をより分けました」

「厩火事」古今亭文菊
先日出演した「おかあさんといっしょ」の話、同じくNHKの「カラーで蘇る古今亭志ん生」出演時より、よっぽど反響があったとか。現師匠による修行の賜物、だそう。悋気持ちですが、5つ年下の夫を愛する妻の描写が素晴らしい。結局、愚痴を聞いてもらったかっただけなの。帰宅前に夫が大切にしている10円の皿を割る練習をしたり、皿を割る直前、皿を持ってお尻をふりふりする動きに爆笑。「もろこし」か「麹町の猿」かという言い方も良い。下げは「明日から遊んでて酒が飲めねぇ」

「江戸曲独楽」三増紋之助
寄席以外で見る初めての紋之助さん、今まで一番弾けてた。日光にキャンプに行った時の話、やっぱり棒と木の摩擦で火を付けるのは超絶うまいのね。広げた扇の上、羽子板、刀の上、お客様の力を借りてトトロの綱渡り、最後は客席に降り立ち風車と躍動。最後はスキップで退場。チャーミングで楽しい紋之助さん、大好き。

「宿屋の仇討ち」古今亭文菊
とても好きな小三治師匠の「宿屋の仇討」を頭に浮かべながら拝聴しましたが、負けず劣らずの面白さ。侍が昨日泊まった宿は「むじな屋」、侍は石坂団右衛門、弟は大助。「しじゅう三人」「イタチ」の件もしっかり笑える。「芸者騒ぎ」「相撲」「源兵衛の色事話」、いい男ぶる源兵衛が楽しい。もう少し侍の貫禄が出るとさらに良くなりそうですが、調子乗りの源兵衛、太助、もう1人は名前不明の3人が愛おしくなる演目、というか文菊さんの演じる江戸の人々は皆が皆、愛おしい。下げは「拙者が夜っぴて寝ることができん」

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