「令和6年4月上席 主任:桂文治、神田伯山」浅草演芸ホール

「試し酒」笑福亭鶴光
落語を聞くのは初めてかも、江戸落語の試し酒とは設定が違うのが興味深い。上手いこと言う感じのくすぐりが面白い。
「スライダー課長」桂鷹治
噂のどくさいスイッチ企画(銀杏亭魚折)作の新作落語、初めて聞けて嬉しい!キャッチボールの時、ボールがグローブに収まる音を腹太鼓で表現するのが楽しい。下げは「今度は私が本物の握りを教えてやろう」
「相撲漫談」一矢
最近脳梗塞はやっちゃったらしく、喋りが以前よりたどたどしい。相撲が全くわからない。。。

「虚礼困惑騒動」月亭遊方
どっかの田舎からお歳暮などきっかけを見つけては、クソまずい自作の豚足饅頭を送ってくるカツマタさん。もう送ってこないで、となかなか言い出せない佐藤君が気の毒です。下げは「この街でオープンするさかい、またどうぞご贔屓に」

「千早振る」三遊亭笑遊
「太神楽」丸一小助・小時
「松山鏡」桂文治
30年ほど前、末廣亭の講談の怪談話で、幽霊役を演じた時、口に咥えるタイプのお面の話が気持ち悪い。トイレの三角折りで、とある落語家の浮気がばれた話と続き、鏡を知らなかった田舎者が去年行った鏡屋に行くと琴三味線指南所に変わっていたマクラが面白い。「ことしゃみせん」来年も「しなん」。最後は三本締めで。

前座「ん廻し」三遊亭げん馬
「山内一豊~出世の馬揃え」神田鯉花
久々の鯉花さん、一生懸命な講談は熱量も凄くて好感が持て、長い手の指(細いから長く見えるのか)も惹きつけられます。滑舌良く聞きやすい読口でうまい。
「音曲」桂小すみ
「長崎さわぎ」から都々逸「隅田川さえ 棹さしゃとどく なぜにとどかぬ わが思い」 から衝撃を受けた「信州信濃の 新そばよりも わたしゃお前の そばがいい」、当時の彼氏に素晴らしさを伝えたら蕎麦打ちを習い初めてエピソードに爆笑。その2つの都々逸をジャズの名曲「テイク・ファイブ」に乗せて。下げは「蕎麦食べよ」、素晴らしい。

「権助提灯」春風亭昇羊
初めて拝見したイケメン落語家は、本当にイケメン。打ち上げで頑張って鶴瓶師匠に話しかけたら小痴楽師匠のせいで、変な感じになったマクラが面白い。落語も適度にアレンジされており、通常より行ったり来たりする主人が滑稽です。
「鎌倉飛脚」春風亭昇也
上方落語「明石飛脚」ですが、舞台を江戸から鎌倉へ変えて。「寝ていた方が近道だ」「握り飯の方が近道しやがった」「こんなことなら褌しとけばよかった(ウワバミ)」と、3回もある下げのスカしが鬱陶しいけど面白い。

「マジック」小泉ポロン
積みマジ連発、最後の鯉の瀧登りの積みマジ(中国製)はちょっとびっくり。
「教科書の主人公」笑福亭羽光
算数の教科書の中山たかし、英語の教科書のトムやメアリーが実在していたという設定が面白い。教科書あるあるの連続、意外に悲惨な末路を辿っていた登場人物たちですが、最後はしんみり、下げは「正解は25年や」
「子ほめ」桂歌春
ルッキズムに関するマクラに、寄席慣れしてない人が多いと思われる客席がちょっと引いた?眉間と股間を間違えたのはわざと?爆笑。
「歌謡漫談」東京ボーイズ
「有楽町で逢いましょう」のみで突っ走る。山手線の駅を順番に言う仲八郎さんの、本気か狙ってかわからない間違いの繰り返し、菅六郎さんのぼそっとしたツッコミが面白い。
「水戸黄門記〜火吹竹のいさめ」神田阿久鯉
講談の場合、お付きは助角ではなく、俳諧師の松雪庵元起。ぼこぼこに叩かれる黄門様も珍しい。婆さんお軽の大胆さが素敵。

「活動写真弁士」坂本頼光
ずっと見てみたかったのですが、初めて拝見、楽しい!差し入れでチェルシーをもらったマクラから「日の丸太郎武者修行」「赤ずきん(スペイン版)」の2本立。白いずきんの赤ずきん、まさかの最後は狼(犬)に喰われるバッドエンドに爆笑。
「よいよいそば」笑福亭夢丸
会津名物の「ぞうりぱん」、一度食べてみたい。江戸にやってきた二人連れの田舎者が初めて蕎麦屋で蕎麦を食べる話。舐められたくないため、知ったかぶりする田舎者の気持ちは痛いほどわかる。最後は芝居小屋の大向こうで唐変木。下げは「お褒めにあずかっただ」
「真田小僧」三遊亭遊馬
わかりやすい面白さで客席は盛り上がる。
「曲芸」ボンボンブラザーズ
今日一番笑った。まさかの繁二郎さんと伯山師匠の弟子の梅之丞君の新ボンボンブラザーズにて。お馴染みの5つ並んだスプーンに玉のせるやつ、鼻の頭に細い紙のせるやつ、投げた帽子を頭でキャッチするやつを披露。特に鼻の頭に紙をのせながら、スプーンに玉をのせるやつのぐだぐだ感が最高!繁二郎さんに翻弄される梅之丞君もチャーミングでほっこり。最後は梅之丞君の帽子キャッチ成功に沸きました。そして昼に「横浜にぎわい座」に出演した勇二郎さんは、体調不良でもなんでもなく、にぎわい座で満足して家に帰ったっていのうも最高に人間らしくて愛らしい。

「淀五郎」神田伯山
打ち上げ後、家まで松鯉師匠を送った時に「調子のってると破門するぞ」と言われた不思議なマクラから。最近、五街道雲助師匠の落語をCDで聞いていた「淀五郎」。最近の歌舞伎では「仮名手本忠臣蔵」の四段目はかかることが滅多にないようで見たことがない。笑いをうまく交えた講談、仲蔵の優しさが沁みます。「スマホの音、鳴らないで!」と思いながら拝見するので集中力が分散されるのが難点。緞帳が降りた後、再び上がり、今日の第二の主人公ボンボンブラザーズ繁二郎さんの三本締めで。

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