2019年8月に人形町にオープンしたビストロ「アンファス」にお伺いしました。全く知らなかったお店なのですが、たびたび訪れている居酒屋のシェフが行きたいとおっしゃっていたと聞き、事前にお伺いしてみました。内装も変わっていて、オープンキッチン、国産松の大きな1枚板のカウンターを取り囲むように席が配置されています。コロナの影響で、席感覚は空けられていますが、通常は客同士のコミュニケーションも自然に生まれるアットホームな雰囲気です。
「ブーダン・ノワール」
亀山シェフの説明で量が多いということでしたが、本当でっかいな。キャロットラペの量が尋常ではありません。普通の人なら1皿を4人でシェアして丁度良いくらいではないでしょうか。こういうタイプのブーダンノワールは初めてで、豚の顔肉をたっぷり使って、豚の血はそれを繋いでいる感じ。血の味はかなり控えめで、肉々しい事この上無し。
「パン」
でかい。外はカリカリ、中はふんわり、冷めても美味しいパンです。
「ズワイ蟹と梨のマリネ、根セロリのムース、甲殻類のジュレ」
メインの前に爽やかな一品。青柚子の香りも素敵。定番的な組み合わせですが、梨のアクセントが効いています。
1人で全てこなされているので、皿出しは時間がかかります。メインまでの1時間近く空いたような気がいたします。
肉を休ませながら、火入れされており、無駄に時間がかかっている訳ではないので、全く問題無し。これもでっかいな。
「骨付仔羊のロティ」
赤身が残った、かなりレアな火入れ、羊感を存分に味わえる感じは嬉しいですね。ロース部分なので脂の甘味と旨味が凄い。後ろにマッシュポテトがあるのですが、この分量も可笑しいゾ。羊肉はこれくらいしっかりいただくと満足感有ります。旨い。
「イチジクの赤ワイン煮、ヨーグルトアイス添え」
これもボリュームが異常。巨大なアイスに、イチジク何個入ってる?スパイスがしっかり効かせてあり旨い。小洒落たフレンチより、こういうがつがつ食べられる料理の方が好きだわ。
「コーヒー」
4品で4時間滞在していましたから、ペースはとてもゆっくり。価格は驚くほど安いです!ワイン好きの方ならば2千円程度のシャルキュトリ盛り合わせで3時間は楽しく過ごせるのではないでしょうか。
熊っぽい風貌の亀山シェフも、とても朗らかでお話しやすく、お店の素敵なムードを増長しています。予約は1ヶ月先までしか取らないそうですが、なんと今月は既に満席だとか。人気の理由も頷けます。敬愛する居酒屋シェフ曰く、夜中店の前を通ると必ず何かを煮込んでいる、とのことですが、正しく。お客様が帰ってから仕込みをされることが多いという完全夜型。美味しい料理作る人は変な人が多い、というか変な人しかいません!ジビエは飛ぶ系はやらないそうですが、鹿、猪などはまたいただいてみたい。ごちそうさまでした。
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