西麻布にある焼肉店「ジ・イノセントカーベリー」にお伺いしました。とあるレストランで岡田シェフとお隣になったのがご縁、シェフの醸し出すムードから素敵な店と想像していたのですが、完全に超えてきました!
色んなコースがあるのですが、カウンター席限定のシェフズテーブル(通称岡田前)を予約、おそらく今までの人生で一番沢山牛肉を食べた忘れられないディナーとなりました。
「松坂牛リブロース 生ハムメロン」
牛肉は60日間熟成、メロン、イチジク、フルーツトマト、サマートリュフ。お肉の鮮やかな赤が美しい。美味。
「メンチカツ 利尻産バフンウニ大量乗せ」
岡田シェフのエンターテイナー振りとサービス精神を感じる一品。
「ふらの和牛ヒレ 漬け」
ワサビと一緒に食べるのではなく、お肉と交互にいただきます。旨い。
生まれたての生物のような物体は「牛タン(下顎付き)」です。最近見たアニメ映画『センコロール』に出てくる怪獣を思い出します(ぬめりは無さそうですが)。
「ジ・イノセントカーベリー」では和牛しか使用しないので、希少な仙台牛の牛タンです!目の前で手際よく捌いていただき、出来上がったのがこちら。
「仙台牛 タン刺」
上には香りの良いオーストラリア産の黒トリュフ、京都の老舗松野醤油のポン酢を掛けていただきます。むぅ〜、これは凄い、生のタンは初めて食べたと思いますが、素晴らしく官能的、舌を舌で味わう淫猥さも最高。今まだも和牛のタンはいただいたことがありますが、初めて牛タンと一体感を得た心持ち。絶品。
「鹿児島産和牛トモサンカクの冷しゃぶ」
ふわとろ長茄子の煮浸し、ミョウガ、太白ゴマ油、白ゴマのソース、脂が多い部分ですが、さっぱりとした夏仕立て。
完全オープンキッチンで、目前では岡田シェフが肉を捌いていく様が楽しめます。
本当に見た目にも美しい牛肉達、どんな姿に変わっていくのでしょうか。
続いて登場したのはラトビアMOTTRA社の「キャビア・オセトラ」。
英王室バッキンガム宮殿御用達だそうです。こちらを先ほどのお肉に大胆に乗せていただきます!
「宮崎牛もも ユッケ」
先ほどカットしたお肉ですが、空気に触れることで表面の赤味が強くなるのが面白い。赤くなった頃が食べごろ印。舌にはご飯と卵黄。かき混ぜて人肌程度の温度でいただきます。生肉旨いな〜。アドレナリンとセロトニンが同時噴出!
「春菊のスープ」
地味に美味しい鶏出汁仕立て。
続いての肉塊は「常陸牛シャトーブリアン」
周辺をカットするとはいえ、こんな大きいシャトーブリアン初めて!凄いぞ岡田前!
このお店が、焼肉店ということを完全に忘れた頃に焼肉開始。
もちろん岡田シェフに焼きもお任せ。自分は食べるだけ。最上の幸せ。
「神戸牛ハラミ」
横隔膜でホルモンですが、やっぱりグレードの高い牛肉はどの部位も上質。美味。
「松坂牛マルカワ」
後脚の付け根「シンシン」の外側の部位。とてもさっぱりして柔らかいお肉で、今まで感じたことの無いサクッとした新食感。
「北さつま牛モモ」
「仙台牛 厚切りタン」
タン刺と同じ仙台牛のもの。厚いタンはウェルダンで焼くのがポイントだそう。中は柔らかでジューシー、甘みも凄いわ。
「北さつま牛イチボ」
こちらはブルー(軽く焼いただけ)で。美味しいのはもちろん、全部位で厚み、量感も素晴らしい。
「グラスフェッドビーフ(牧草飼育牛肉)ミノ」
ミノ自体に味は無いのですが、コリコリとした小気味好い食感。今まで食べていたものと全然違うぞ。爽やかで口直しにも最適でした。
「常陸牛シャトーブリアン」
ここに来て100g以上、2種類のトリュフを乗せて。肉と同時に体も蕩けそうです。まだまだ続きます!
「松坂牛サーロイン」
メッチャ大きい!1枚で両手以上の大きさはあるでしょうか。
「松坂牛サーロインのすき焼き 関西風」
家族のご馳走といえばすき焼きでした。牛肉料理の中で一番好きかも。香りも堪らん。
厚切り肉も美味しかったけど、終盤での薄切り肉最高。
幸せ過ぎます。
「玉蜀黍ご飯」
お米は魚沼産の天日干しコシヒカリ。残った分はお握りにしてお持ち帰り。そして締め終わらない。
「炒飯」
松阪牛の背脂で。
「キーマカレー」
色んな産地、色んな部位のお肉が入っています。旨い。
「すだち冷麺」
最後はさっぱりとした冷麺で。どんだけ食べさせるのか!
「パパイヤ、さくらんぼ、シャインマスカット」
パパイヤはライムを絞っていただくととても美味しくなる不思議。
「かき氷 バルサミコ酢ストロベリー」
本当に最後の料理は甘くない大人なかき氷でした。
お腹パンパンで動けません。。。全21品、沢山いただきました。味はもちろんですが、このボリュームとクオリティーでこの価格は、馬鹿なのか?計算できないのか?7月から値上がりしたとはいえ、心配になるほどお安い。岡田シェフも「原価なんて考えるより、兎に角お客様に楽しんでもらいたい。追加料金とか嫌い。」というようなことをおっしゃていましたが、有言実行凄過ぎ、岡田シェフの熱々の牛肉愛が、がしがし伝わって来て、ファンが多いのにも納得、変態シェフがここにも1人。このレストランで牛肉を好きになる方が多いことと想像されます。肉料理店はあまり行かないけれど、もはや牛肉は「ジ・イノセントカーベリー」一択でいい気がしてきました。肉のアミューズメントパーク、肉と魔法の国、肉園、肉の吉原、なんと表現していいかわかりませんが、最高に楽しく、牛肉の魅力を存分に体験できる素晴らしいレストランでした。
「松坂牛ローストビーフサンド」
これはお土産、なんと1人2つずつ。食べれなかったお肉を挟んでいくのですが、ほとんど食べ尽くしてしまったため、松阪牛のローストビーフを入れていただきました。パンはメゾンカイザー。次の朝いただいたのですが、パンもお肉も柔らかくて美味しく、2つ余裕でいただいてしまいました。ごちそうさまでした。
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