ミシュランガイド東京2020で一つ星獲得の焼き鳥店、押上にある「焼鳥 おみ乃」にお伺いしました。鶏肉は好きですが、焼き鳥店はほぼ行かず、こういった有名店に限っては初めての訪問ですので、楽しみにお伺いしました。コの字型のカウンター席のみなのですが、席間は開けず、かなり詰め込んでいる。
予約が取れない焼き鳥店「鳥しき」で6年間修行したという小美野正良親方、最初に挨拶していただきましたが、とても感じの良いお方。焼鳥、焼き野菜はどんどん出てくるので、お腹いっぱいになってきたら、こちらからストップを申し出る仕組み。大根おろしと漬物はお代わり無料です。
「血肝(レバー)、獅子唐」
福島県産の「伊達鶏」使用、備長炭は下だけなく、奥にも配置されるのか。これは大変に納得。空気の流れとかも凄く考えられていそうな焼き場です。一発目のレバーはびっくりするほど、美味しかった。今まで食べた鶏レバの中で一番。雑味が全くなく、美味しい肝ってこういうことなんだ。
「銀杏」
秋の味覚、大好物です。太古の植物の生命力を取り込みます。美味。
「砂肝」
あまり好きではない砂肝も流石。コリコリと小気味好い食感。
「丸ハツ」
これも絶品!力強い弾力はあるのですが、しこしこした歯ごたえも素晴らしい。旨いです。このまま進めばとんでもない焼鳥体験になるなと思ったのですが、結果から言えば、この「丸ハツ」がマックスでした!
「厚揚げ」
美味。皮目パリパリ、炭との相乗効果で堪らなく香ばしい。
「せせり」
大好物!先日、普通の焼鳥屋の焼鳥丼にも入っていましたが、レベルが違います。美味。
「かっぱ(薬研軟骨)」
熱燗対応の日本酒は「菊姫」のみということなので、そちらをいただきました。他のお客様との会話を聞いていると「神亀」もあるそうな。う〜ん、飲みたかった。
「どんこ椎茸」
「白玉(鶉の玉子)」
炭の香りも良く、絶妙の火入れ。白身はふるふる、黄身は半熟の鶉玉子の焼鳥は初めて食べました。20本は食べられそう。
「石川小芋」
「つくね」
これも浅めの火入れ。ふわっとした仕上がりに、軟骨の食感が加わり美味しい。
「かしわ(もも)」
肉々しい部位に関しては、もちろん美味しいですが、それほど驚きは感じられませんでした。
「アスパラガス」
「合鴨」
普通。
「ぼんじり」
「あか(うちもも)」
筋肉群の中で唯一筋が無い部位だそう。美味。
「手羽先」
「ハツ元」
微妙。
「食道」
この美味しくないホルモンみたいな2連発はちょっときつかった。上質な鶏って、どの部位もけっこう脂が乗ってるんですね。
「はらみ」
横隔膜はないので腹膜。
「ひざ」
「長芋」
口直しにも最適。程よいねっとり感、シャリシャリした軽快な食感も素敵。
「茄子」
トロトロでした。素材自体に脂は無いはずなので、不思議とオイリー。
「そり(ソリレス)」
もも肉の付け根の部分。25種類目で、出せる部位が無くなったということで終了。予定していた2件目に行くのは諦めましたが、余裕を持って完走いたしました。
「親子丼」
締めは親子丼、そぼろご飯、お茶漬け、卵ご飯から選択。卵は青森県産の「こだわり白玉子」、最近飲み物のような半熟つゆだくだくの親子丼が入りなのか。一気に流し込み終了。お口直しの水菓子は梨でした。
前半のレバー、ハツ、鶉玉子など素晴らしく美味しいものもありましたが、また自分から行きたいとは思わない。寿司や天ぷらと違って全部同じ種類の鶏なので、味わいの方向性は一緒だからでしょうか。「焼鳥」というジャンル自体に魅力を感じ無いのかもしれません。ご飯が好きなので、親子丼とか焼鳥丼は好きなのだけれど。。。加えて後味があまりよろしくない、脂を流すため無性に甘いスイーツとコーヒーを欲しました。帰りにファミマで何年振りかでスイーツを購入。「北海道産かぼちゃのモンブランプリン」と「KEY COFFEE ドリップオン オリジナルブレンド」で自宅でまったりさせていただきました。とはいえ美味しい焼鳥は、とても良い経験となりました。ごちそうさまでした。
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