令和3年9月文楽公演 第三部『伊賀越道中双六』国立劇場

令和3年9月文楽公演 第三部『伊賀越道中双六』国立劇場
国立劇場で令和3年9月文楽公演、第三部『伊賀越道中双六』を拝見しました。

配役
令和3年9月文楽公演 第三部『伊賀越道中双六』国立劇場

沼津の段」前半は豊竹藤太夫さんの語り、この方のお声好きだな。前半で平作の茶目っ気が出れば出るほど後半に効いています。十兵衛の脇差で腹を差す場面は、その直前、しっかり脇差の位置を確かめている。「南無阿弥陀仏」を唱える場面では、文楽人形はそこまで口はパクパクしないのですが、平作の口がしっかり動いているのがリアル。歌舞伎の『沼津』をまだ拝見したことがないので、凄く見てみたくなりました。

伏見北国屋の段」、按摩痃癖にばけた孫八が桜田林左衛門を凝りをほぐすと見せかけ痛ぶる動作が楽しい。志津馬に毒をもった医者の竹中贅宅が実は味方だったというのもスカッとします。最後の「伊賀上野敵討の段」では、唐木政右衛門が暴れます。沢井股五郎はそこまで抵抗することもなく切られる。無事志津馬も敵討ちを果たし、めでたく幕。

丁度、大島真寿美さんの『渦 妹背山婦女庭訓 魂結び』、岡本綺堂の『近松半二の死』を読み終わった後(現在、続編の『結 妹背山婦女庭訓 波模様』購読中)なので、近松半二の絶筆『伊賀越道中双六』を拝見できて良かったです。12月文楽公演『仮名手本忠臣蔵』も楽しみにしております!

コメント

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