令和3年9月文楽公演 第二部『卅三間堂棟由来』『日高川入相花王』国立劇場

令和3年9月文楽公演 第二部『卅三間堂棟由来』『日高川入相花王』国立劇場
5月以来久しぶりの文楽!「令和3年9月文楽公演 第二部」を拝見しました。

配役
令和3年9月文楽公演 第二部『卅三間堂棟由来』『日高川入相花王』国立劇場

一幕目は『卅三間堂棟由来(さんじゅうさんげんどうむなぎのゆらい)平太郎住家より木遣音頭の段』から。平太郎に切られるのを助けてもらった柳が人間に生まれ変わって夫婦に。2人の間には5才の息子みどり丸も。平太郎には仇討ちの願いもあるのですが、それでも幸せに暮らしているように見える家族。しかし白河法皇の頭痛を平癒するため立てる三十三間堂を建立するために、お柳の本体の柳が切られることに。異類婚姻譚では葛の葉狐、婚姻はしていませんが、この後の清姫も蛇に。植物の精霊は能にあり、どちらも西行ですが『遊行柳』、『西行桜』など。

平太郎に柳の木が切られることを告げるのも、取り合わず、寝てしまう平太郎。鈍い鈍い!完全に寝入ってしまった後、自身が柳の精だと苦しみながらも真実を告げるお柳、無情にも真っ直ぐ刹那の速さで降り注ぐ柳の葉、ひらひら舞い落ちる雪との対比により切なさを感じます。一旦消えるも、家族の声に未練を感じ再び登場、衣装は白い柳型に。白河法皇の前生の髑髏を手渡し、完全に消滅。最後の木遣りの場面の幹の太さから思うと樹齢300年くらいか。ちなみに平太郎が生まれ変わった梛は樹齢1,000年のものもあるとか。

平太郎がみどり丸が柳のもとに出かけた後、和田四郎が闖入。婆を灯籠の縄でぐるぐる巻きにして拷問のシーンはかなり残酷。途中で縄が抜けてしまったのはご愛嬌でしょうか。帰ってきた2人に驚き、縄を離してしまい池に落下する婆が可哀想過ぎ。妻と母、母とお婆ちゃんを同時に失うという、文楽ならではの畳み掛け。『木遣音頭の段』では平太郎の木遣り歌の詞章がなかなかえぐい。泣きはしませんでしたが、鶴澤清治さんの三味線は一音目から心地よい、豊竹呂勢大夫さんコンビは良いですね。

二幕目は『日高川入相花王(ひだかがわいりあいざくら)』、人形が演じる面白さ爆発な演目です。船頭とのちょっと面白いやりとりがあってから、日高川に飛び込む清姫、上手下手に上げたり下げたりしながら動く人形はちょっと投げやりな感じもしますが、とても激しいい。衣装が違う人形は2体用意されていて、途中で何回か入れ替わるのですが、2体の人形がチラッと見えているのは残念ですが、ガブの頭は何度見ても面白い。スペクタクルで楽しいですが、物語の前後を知るとこちらもやはり切ない物語です。

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