「令和3年第452回 国立名人会」国立演芸場


国立演芸場で「令和3年第452回 国立名人会」を拝見しました。小三治師匠が急逝され、代演はお弟子の柳家三三さんでした。

前座「子ほめ」古今亭菊一
何と東大卒だとか。東洋大学じゃないですよね?大変真面目な落語でした。

「そば清」入船亭扇好
やはりマクラは小三治師匠の話、紀伊国屋落語会で小さん師匠、トリが小三治師匠の順番だった時、いつもの通りスピードの出る大型バイクに乗っているにもかかわらず遅れてきた小三治師匠、あんなに焦っている姿を見たのは一度きりだとか。頑張って時間をつなぐ小さん師匠、レアですね〜。「来ましたー」のお客さん経由の合図にも爆笑。落語は蕎麦のすすり方が秀逸。食べられないといいながら余裕で食べてしまう、人が良さそうで実は意地悪な清さんが良かった。本当に人が良さそうだと溶けちゃうのが可哀想になるから。ウワバミが猟師を食べて苦しがってる件で、蛇含草は人が溶ける草だと言ってしまうのが意外でした。

「一分茶番(権助芝居)」三遊亭吉窓
小三治師匠の教えてもらった唯一の落語は「百川」だとか。CDでしか拝聴していませんが小三治師匠の「百川」は本当秀逸。初めて聞く落語でしたが、大好きなお芝居、忠臣蔵の芝居が沢山出てくる話。権助がおかるを演じる件など最初は面白かったんですが、いかんせん長くて、後半少し眠くなっちゃった。下げは「一分もらって番頭さんに頼まれた」

「六尺棒」桂文楽
小三治師匠とゴルフに行った話、グリップに色々ゴルフのアドバイスを書いたメモが貼られており、いちいちそれを読んでから打つので、ラウンドするのにもの凄く時間がかかるそう。やっぱり変わった方ですね。落語は大らかで堅実、お声もとてもいい。時間調整か短めで。

「紙切り」林家正楽
相合傘、馬、5代目小さん、リクエストで小三治師匠、紅葉狩り。今日はお喋りが少なめ。小三治師匠のお顔が出来上がった後、手が震えるとおっしゃっていましたが、冗談でもないかもしれません。本日も癒されました。

「転宅」柳家三三
黒の羽織と着物のお召し物。久々に聞きましたが、声が(お顔も少し)野村萬斎さんに似ているかも。良いお声。マクラは短め、「親子会」開催の情報を見て本当の親子と勘違いされネットニュースでパッとしない息子と書かれた話。爆笑。寿限無、松竹梅、酒の話などはお目出度い場に似つかわしい演目だそうですが、今日は泥棒の話。どなたか仰っていたか忘れましたが、泥棒が出てくる演目も「客を取る、笑いを取る」という意味からお目出度いとか。妾の家に入った間抜た泥棒「鼬小僧の最後兵衛」、妾に夫婦になりたいといいように丸め込まれ、財布から逆にお金(8円)も盗まれます。妾の祖母は高橋おでん、私の名前ははんぺんという件、はんぺんだから気分次第の意味がわからなかったが、はんぺんメーカーの「紀文食品」のことなのか。ちなみに高橋お伝は実在の人物で、殺人を犯し、明治12年(1879年)に斬首刑に処された方だとか。顔の表情、言い方もとても面白く、今日一番笑いを取ってましたし、実際面白かった!この特殊な状況の舞台でこの内容は本当に素晴らしい!下げは「義太夫?通りでうまく騙りやがった!」

コメント

  1. […] 「令和3年第452回 国立名人会」国立演芸場 […]

タイトルとURLをコピーしました