「6月特別企画公演 花形演芸会スペシャル~受賞者の会~」国立演芸場

「6月特別企画公演 花形演芸会スペシャル~受賞者の会~」国立演芸場
国立演芸場で「6月特別企画公演 花形演芸会スペシャル~受賞者の会~」を拝見しました。

前座「和田平助 鉄砲切り」神田梅之丞
素晴らしい落ち着きと流暢さ、絶対安定前座、絶対に噛みません。

「つる」柳家風柳
江戸落語と上方落語の二刀流、苗字も大谷で、大リーグの大谷とほぼ同じだそう。上方落語の「つる」ですが、アレンジが楽しい。隠居の説明に「頭のふさふさした老人が」という言葉が追加されているのですが、わかりやすいフリに。こんがらがって「つるつるつるる」に、さらにはツバメ、ツクネ、ツクツクボウシ、鶴瓶と変化。

「水戸黄門 ダフ屋のお蝶」真山隼人、曲師:沢村さくら
水戸黄門が角さん助さん、風車の弥七を連れて今日の「花形演芸会スペシャル」を見に来るも、当然10秒で完売のチケットは変えず。そこでダフ屋のお蝶が登場するという今日しかできない、とんでも新作浪曲。節の部分をいつものように、あまり強調しないのは、浪曲慣れしていない方が多いと見てか。とても良いお声で面白い。高値での転売はダメと頑なにチケットを買わなかった黄門様ですが、結局コネを使って入場、黄門様とお蝶の戦いは続く。

「権助魚」春風亭柳枝
マクラの老人ホームの車椅子のおじいちゃんの「おもしろくなーい!」の大滝秀治似の絶叫が面白い。権助が魚屋で買った魚の説明の畳み掛けが素晴らしい。はぐれないように頑張るメザシたちが愛おしい。
「いかけ屋」入船亭扇橋
以前も聞いた演目ですが、前回同様「いかけ屋」に子供たちが絡んでいく部分は面白いが、次の「鰻屋」で少しトーンダウン。柳枝師匠に電話で「銀賞受賞おめでとうございます」と伝えるいやらしさが素敵。

「令和4年度花形演芸大賞贈賞式/司会:柳家小せん(金賞)」
【大賞】神田伯山
【金賞】入船亭扇橋、柳家わさび、母心(休演)
【銀賞】春風亭柳枝、こばやしけん太、真山隼人、柳家風柳

前回笑いをさらった日本芸術文化振興会理事長の河村さんを楽しみにしていたら、更新されておりポップな踝丈靴下が目立つ長谷川眞理子さんの真面目な贈賞式でした。その後、審査員の中村真規さんの総評、ぼそぼそ喋っていたのは内容がまずいからか。これに「ウンッ?」となった方も多そう。。。そして袴の紐をずっと弄るわさびさんの挙動不審さが際立ちました。

「黄金の大黒」柳家小せん
一番楽しい羽織の部分を全部カットで超短縮バージョンでした。
「MCタッパ」柳家わさび
三題噺から生まれた爆笑ノンストップ新作落語。老夫婦の老朽化した自宅がパーリーピーポー達の肝試しスポットになったため、自分たちもパーリーピーポーになるべくクラブDJのMCケイに弟子入りする話。さっきの挙動不振も全部フリなのか。MC日本兵はヤバいでしょう。普段のキャラとのギャップが面白過ぎて泣く。下げは「もれるー!」「月刊少年ワサビ」に行きたくなりました。

「音まね」こばやしけん太
初めて拝見、元「きぐるみピエロ」なのね。電気髭剃り、電池がなくなる寸前の電気髭剃り、窓拭き掃除、紐を引っ張って照明を消す音、マウスのクリック音、コントのオチのラッパ、聖者の行進、ディズニーランド、『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』、『スタンド・バイ・ミー』、寅さんの「あばよ」など。スターウォーズの時に腹に巻いた洗濯機のホースが「ポン」と良い音を立てて飛んだ時が一番笑えた。

「真景累ヶ淵 宗悦殺し」神田伯山
後で調べたら「花形演芸会スペシャル~受賞者の会~」2年連続の「宗悦殺し」。本当は子供の出てくる講談をやろうとしていたらしいが、本当かよ。何回から見ていますが、後半がアップグレードされているよう。何かの意思表示なのかは不明ですが、明るい演目見たかったな。

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