「さん喬あわせ鏡 千両みかん/船徳/唐茄子屋政談」日本橋社会教育会館

人形町の「日本橋社会教育会館」で「さん喬あわせ鏡」を拝見しました。

前座「出来心」柳家小きち
着物のきこなしが綺麗で良い。
「千両みかん」柳家さん喬
食べ物の季節感が無くなったというマクラから。さん喬師匠の子供時代の青くて、ほんのり赤いトマト。かぶりつく仕草が素敵で同じ体験をしたくなります。桂枝雀の「千両みかん」しか聞いたことがなく、江戸版は初めて。主殺しの罰は首まで埋められてゆっくり首を切られるという残酷なもの。みかんの値も、番頭が意地になるのではなく、問屋側が提示するのであっさり。みかん問屋の名前は、神田青果市場に近い須田町で開業した「万惣」、2012年まで神田にあったフルーツパーラーは現在閉業しているということです。

「船徳」柳家さん喬
最年長で落語協会会長になったのをバイデン大統領に例えるのが楽しい。前半は無くして船宿に2人連がやってくる所から。何回か聞いているのですが、進化しているのが凄い。船の竿と櫂はもちろん、蝙蝠傘や石垣にくっ付いてしまう場面の仕草が素晴らしく、情景がはっきりと頭に浮かぶ。中洲に船が乗り上げたため、しぶしぶ川に入る場面の「深いよ〜」を何度見ても笑える。2席でぴったり1時間でした。

「唐茄子屋政談」柳家さん喬
三番叟の出囃子から。さん喬師匠が大好きだという「祭囃子」もご披露いただくサービスも。古今亭志ん朝の「唐茄子屋政談」とは売り声も違う。さん喬師匠の人情噺はやはり良い。夏の若旦那の三席、人生いろいろ、若旦那もいろいろ。秋の「さん喬あわせ鏡」も楽しみにしております。

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