日本橋公会堂で「江戸と上方爆笑まつり 柳家権太楼 桂雀々 ふたり会 2023 其の5」を拝見しました。客入りはちょっと寂しい。
「お喋り」柳家権太楼、桂雀々
権太楼師匠が昨年、ずっと入院していたという話、コロナからの心房細動による不整脈、師匠は細胞振動と言っていた気が。。。赤城神社での孫の七五三のために、入院を伸ばそうとしたり、抵抗が面白い。さん光さんのあんぱん事件にも爆笑です。病院併設のスタバに小さい鞄を持って出かけようとして看護師さんに見咎められたりと、やることが可愛い。自分を指差す時に人差し指でほっぺを触る仕草もチャーミング過ぎますよ師匠。見る方が楽しい落語と、演じる方が楽しい落語の話が興味深い、「らくだ」は演じて楽しい話というのに妙に納得。「佃祭」は四代目金馬(金翁)師匠から習ったとのこと。また昔はお盆期間の夜興行は、出演者に恵まれなかったことも原因で、客入りが非常に悪かったという話も。先日の横浜公演でいったい何があったのか気になるところです。
開口一番「平林」三遊亭 まんと
下げは「いいえ、聞く人を間違えました」
「蛇含草」桂雀々
よくCDで拝聴している枝雀師匠の「蛇含草」と重ねて。餅の曲喰は客席も湧きました。淀の川瀬の水車くるくるくる、餅は夏らしくないですが、とても夏らしい落語です。
「佃祭」柳家権太楼
佃島の話から月島もんじゃの話、昔はどんどん焼、お好み焼と言っていた?「佃祭」は、演出が滑稽重視の志ん生型と人情重視の金馬型の2種類があるという。志ん生師匠の「佃祭」しか聞いたことがなかったので、印象が全く違い新鮮です。落語は神田お玉が池の小間物屋、次郎兵衛さんが佃島から出る最後の船に乗ろうとして女性に引き止められるところから。笑いはそれほどなく、助けられた女性と船頭の主人の感謝の気持ちが続く。所変わって葬式の準備が始まっている次郎兵衛宅、悔やみがうまく出来ない長屋連中の中で、気持ちがこもった与太郎の悔やみにはグッと来てしまいました。与太郎が身投げしようとする人を探す部分はなく、海苔屋の婆ぁで下げ。残念ながら参加できませんが、鈴本演芸場の「吉例夏夜噺 さん喬・権太楼 特選集」も控えていますし、どうかご自愛下さいませ。
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