「春風亭いっ休二ツ目昇進記念落語会」内幸町ホール

「春風亭いっ休二ツ目昇進記念落語会」内幸町ホール
内幸町ホールで「春風亭いっ休二ツ目昇進記念落語会」 を拝見しました。

前座「秘伝書」桂枝平
前座らしからぬずうずうしい雰囲気が面白い。ほぼ正蔵師匠のいじりなど漫談で、落語は少しだけ。下げは「この本を落語にしてお客さんの前でやる」
「真実」三遊亭ごはんつぶ
急に思想が入ってくるというマクラから「薬缶」へ。下げの前に思想が入ったため、薬缶は電磁波を防ぐためという変な方向へ。落語協会、上方落語協会のマークにフリーメイソンのプロビデンスの目のマーク、定規とコンパスのマークが隠されているというネタへ。天どん師匠の弟子の面目躍如です。
「百歳万歳」春風亭いっ休
いっ休さん作の新作落語、医者に余命1年と宣告されながらも100年以上生きたおじいちゃんの話。いっ休さんの風貌がおじいちゃん役に合っている。既に105才になった孫のたっくんとの会話が荒唐無稽で楽しい。200才からパティシエを目指す展開が素敵。昔ながらの太郎や花子という名前の「しわしわネーム」という表現に爆笑。下げは「実はわし年上専門なんじゃよ」
「短命」春風亭一之輔
マクラはほぼ無く落語へ。聞いたことのある演目ですが、内容が変わっているのが楽しい。富士そばは、蕎麦アレルギーの人でも大丈夫なのか。羽織を脱ぐタイミング、ご飯を渡す時の捻りが最高。下げは「長生きだ」

「口上」
下手から司会のごはんつぶ、いっ休、一之輔師匠、かしめの並び。お辞儀した時に見える頭と耳の形が可愛いいっ休さん、銀の丸メガネを掛けたら髭の無い東條英機みたいないっ休さん、志ん橋師匠にとんでもないことを言われたいっ休さん、字と指が綺麗ないっ休さん。ごはんつぶの「今日は少数精鋭です」という発言に「俺はお前らよりずっと精鋭だよ!」という一之輔さんのツッコミに爆笑。なんとも緩くて楽しい口上でした。最後は師匠主導の三本締めで。

「時そば」立川かしめ
立川流らしい妙な時そばは、蕎麦屋の売り声がメインで蕎麦を食べる場面なし。ドナウ川、ウールの腹巻とかどうなんだろう。下げは「いいんだよ、お前さんにすでに一杯食わされてる」、その後は、今日の幼稚園でバカうけだったというショルダーキーボード漫談。「三千世界の鴉を殺し 主と朝寝がしてみたい」を「アンパンマンのマーチ」や「女々しくて」で。
「蛙茶番」春風亭いっ休
春風亭らしい落語ということですが、初めて聞いたかも。歌舞伎の『天竺徳兵衛韓噺 忍術譲りの場』を素人芝居で演じる話。前半はじっくり、半公が湯から上がって縮緬の褌を穿き忘れたところからが盛り上がり。かなり難易度の高い落語です。下げは「半ちゃんの股座からアオダイショウが狙ってる」

今日のいっ休さんはもちろん、逢見リカさん、勘太郎君、長三郎君、鶴松君など今後が楽しみな若手の活躍が見られて嬉しい如月です。

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