第31回靖国神社 夜桜能 狂言『薩摩守』能『土蜘蛛』靖国神社能楽堂

毎年楽しみにしている靖国神社 夜桜能ですが、雨天のため「文京シビックホール」での開催となりました。例年より寒かったため、桜は満開なだけに至極残念！座席の背もたれに席番号を貼る労力が偲ばれます。

配役

舞囃子『融（とおる）大坪喜美雄』
大坪喜美雄さんの人間離れした秀麗な舞に惚れ惚れ。囃子方も素晴らしい構成です。

狂言『薩摩守（さつまのかみ）野村万作』
ずいぶん前に野村萬斎さんのアドで拝見したことがあったのですが、落ちはこんなだったか。お茶に文句を言う場面は間違いなく笑える。「青海苔の引き干し」、何故「あおのり」だけ言わず「の引き干し」を付けてしまったのか。

能『土蜘蛛（つちぐも）宝生和英』
胡蝶が小方で驚きましたが、宝生流宗家のご長男なのか。納得。間狂言も省いた短縮バージョン。最も数発不発とな。しかしながら、歌舞伎と違って糸があまり回収されないのは豪気で楽しい。前場最後の法師の上半身が全くぶれない高速退場が見られただけでも来たかいがありましたが、お能はやはり能楽堂で鑑賞したいものです。来年は是非、靖国神社で！